エポスカードの海外旅行保険は自動付帯?利用付帯の条件と補償額を解説
- 3行要約
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①自動付帯はエポスプラチナカードだけ、一般とゴールドは利用付帯
②空港へ向かう電車・バス・タクシー代の決済でも条件成立
③一般カードの疾病治療費用270万円に対しハワイの盲腸は300万円前後

| 年会費 | 永年無料 |
| 国際ブランド | Visa |
| ポイント還元率 | 0.5% |
| 発行期間 | 最短即日発行(※) |
| 追加カード | 家族カード、ETCカード発行可能 |
| 電子マネー | ApplePay、GooglePay |
| 公式サイト | https://www.eposcard.co.jp/index.html |
エポスカードの海外旅行保険は利用付帯
エポスカード(Visa付)とエポスゴールドカードの海外旅行傷害保険は利用付帯です。カードを持っているだけでは補償されず、旅行代金をエポスカードで支払って初めて保険が動きます。
自動で適用されるのはエポスプラチナカードだけです。公式FAQも、プラチナは「自動で適用となります」、ゴールドとエポスカードVisaは「利用付帯です」と分けて回答しています。
2023年10月に自動付帯から利用付帯へ変更
かつてのエポスカードは、持っているだけで海外旅行傷害保険が適用される自動付帯でした。エポスカードは改定日を2023年10月1日と告知し、対象を「Visa付きのエポスカード、エポスゴールドカード」としています。
基準になるのは出発日です。2023年9月30日以前に日本国内の住居を出発する旅行までが自動付帯で、10月1日以降に出発する旅行から利用付帯へ切り替わりました。
「エポスカードは持っているだけで保険が付く」と紹介している情報は、この改定前の内容です。現在の公式ページは、一般カードとゴールドの保険をどちらも利用付帯として案内しています。
利用付帯化と引き換えに補償額は増額
条件が厳しくなった一方で、補償の上限は引き上げられました。一般のエポスカード(Visa付)は傷害死亡・後遺傷害が最高3,000万円、賠償責任も3,000万円、携行品損害が20万円という水準になっています。
つまり「使える条件は狭くなったが、使えたときの金額は大きくなった」という改定でした。条件の満たし方さえ理解しておけば、年会費永年無料のカードとしては手厚い部類に入ります。
エポスカードそのものの基本スペックは次のとおりです。

| 年会費 | 永年無料 |
| 国際ブランド | Visa |
| ポイント還元率 | 0.5% |
| 発行期間 | 最短即日発行(※) |
| 追加カード | 家族カード、ETCカード発行可能 |
| 電子マネー | ApplePay、GooglePay |
| 公式サイト | https://www.eposcard.co.jp/index.html |
出典:エポスカード『【重要】エポスカード会員さま向け海外旅行傷害保険のサービス改定のお知らせ』
保険が適用される条件と旅行代金の範囲
適用条件は「旅行代金をエポスカードで支払うこと」の一点です。ここでいう旅行代金は「宿泊を伴う募集型企画旅行の代金」または「公共交通乗用具の料金」と定義されています。
言い換えると、旅行会社のパッケージツアー代金か、移動そのものにかかる料金です。宿泊費だけを個人手配で決済しても条件は満たせません。
募集型企画旅行は旅行会社が売るツアー
条件の文面に出てくる募集型企画旅行は、旅行会社があらかじめ日程と行き先を組んで参加者を募集するツアーを指します。エポスカードの対象例も「旅行会社で予約した海外旅行ツアー料金(募集型企画旅行)」となっています。
自分で航空券とホテルを別々に手配する個人旅行は、この募集型企画旅行には当てはまりません。ただし航空券そのものが公共交通乗用具の料金として対象に入るため、個人手配でも条件は満たせます。
さらに「宿泊を伴う」という限定も付いています。日帰りのバスツアーなどは募集型企画旅行の枠では対象にならないと読めるため、移動料金の決済で条件を満たすほうが確実でしょう。
対象になる支払いと対象外の支払い
エポスカードが公式に示している対象・対象外の一覧が次の表です。移動に関する料金は幅広く対象ですが、宿泊代と自家用車まわりの費用は対象から外れています。
| 支払い | 具体例 | 保険適用 |
| パッケージツアー | 旅行会社で予約した海外旅行ツアー料金(募集型企画旅行) | ○ |
| 航空券 | 渡航先への航空券/海外旅行先までの乗継便航空券 | ○ |
| 電車 | 空港に向かう鉄道代金(定期券利用も含む)や有料特急列車料金(例:新幹線、成田エクスプレス等)/海外で乗車した電車乗車料金 | ○ |
| バス | 空港に向かうリムジンバス・路線バスの乗車料金(定期券利用も含む)/海外で乗車したバス乗車料金 | ○ |
| タクシー | 空港に向かうタクシー乗車料金/海外で乗車したタクシー乗車料金 | ○ |
| 国内・海外宿泊代 | 個人で手配した宿泊料金 | × |
| 上記以外の交通費 | 空港までのガソリン代金、高速道路料金/空港の駐車場代、空港使用料/国内、海外でのレンタカー使用料金/帰国後に乗車した公共交通機関の乗車料金 | × |
空港の駐車場代や高速道路料金は、空港へ向かうための出費であっても対象外です。ここを取り違えると、支払ったつもりで補償が付いていなかったという事態になりかねません。
空港へ向かう電車代・バス代でも条件成立
利用付帯と聞くとツアー代金の決済が必要に思えますが、実際のハードルはもっと低い設定です。空港へ向かう電車・バス・タクシーの料金をエポスカードで支払うだけで条件を満たします。
成田エクスプレスや空港リムジンバスはもちろん、定期券の購入代金も対象に含まれています。自宅から空港までの交通費をエポスカードで決済する習慣を作っておけば、条件を落とすことはほぼありません。
航空券を自分で手配する個人旅行でも、その航空券自体が対象になります。ツアーを使わない旅行者ほど、この点を覚えておく価値があるでしょう。
利用金額に下限はなし
公式の注記は「利用金額に限りはありません」となっています。つまり数百円のバス代でも条件は成立し、旅行代金の全額をエポスカードで払う必要はありません。
ツアー代金の一部だけをエポスカードで決済し、残りを別のカードや現金で支払っても構いません。ポイント還元率の高いカードをメインで使いながら、保険のためだけに交通費をエポスカードへ寄せるという組み方もできます。
出国後の支払いは公共交通乗用具のみ対象
日本を出国したあとでも、条件を満たすことは可能です。ただし出国後に認められるのは公共交通乗用具の料金だけで、ツアー代金の後払いなどは対象になりません。
現地で乗った電車・バス・タクシーの料金をエポスカードで決済すれば、その時点から補償が始まります。出発前に条件を満たし忘れた場合の保険になる仕組みです。
条件を満たす4つのパターン
公式Q&Aは、条件を満たす支払い方を4つに整理しています。どれか1つを満たした時点以降の旅行期間が補償対象になります。
- 日本出国前に旅行会社が発売する海外旅行ツアー(募集型企画旅行)の旅行代金を対象カードで支払った場合
- 日本出国前に公共交通機関(公共交通乗用具)の乗車券を予約し、対象カードで支払った場合
- 日本出国前に公共交通機関(公共交通乗用具)の乗車代金を対象カードで支払った場合
- 日本出国後に公共交通機関の乗車代金を対象カードで支払った場合
ここでいう旅行期間は「海外旅行を目的に日本国内の住居を出発したときから住居に帰宅するまでの間」と定義されています。空港へ向かう途中の事故も、条件を満たしていれば旅行期間の中に入ります。
裏を返すと、帰宅した時点で旅行期間は終わります。帰国後に発症した体調不良は対象になりにくいので、気になる症状があれば帰国前に受診しておくほうが安全でしょう。
補償期間は最長90日
補償が続く期間は、条件を満たしたタイミングによって起点が変わります。エポスカードは次の2パターンで保険責任期間を定めています。
| 利用条件 | 保険責任期間 |
| 日本出国以前にエポスカードで「旅行料金」を支払った場合 | 旅行開始期間から90日間(かつ旅行期間中) |
| 日本出国後にエポスカードで「旅行料金(公共交通乗用具のみ対象)」をはじめて支払った場合 | エポスカードで支払った時から90日間(かつ旅行期間中) |
両方に当てはまるときは、出国前の支払いが優先して適用されます。対象になるのはカード発行日の翌日以降に日本を出発する旅行で、会員資格が有効な期間中の支払いと出国であることも条件です。
エポスカードの補償内容と保険金額
一般のエポスカード(Visa付)に付帯する海外旅行傷害保険の内訳が次の表です。引受保険会社は三井住友海上火災保険株式会社で、対象になるのはVisa付のエポスカード本人のみとなっています。
| 保険の種類 | 保険金額 |
| 傷害死亡・後遺傷害 | 最高3,000万円 |
| 傷害治療費用 | 200万円(1事故の限度額) |
| 疾病治療費用 | 270万円(1疾病の限度額) |
| 賠償責任(免責なし) | 3,000万円(1事故の限度額) |
| 救援者費用 | 100万円(1旅行・保険期間中の限度額) |
| 携行品損害(免責3,000円) | 20万円(1旅行・保険期間中の限度額) |
疾病治療費用270万円で足りるか
海外旅行で実際に使う機会が多いのは、傷害治療費用と疾病治療費用です。エポスカード(Visa付)単体では傷害治療200万円・疾病治療270万円が上限になります。
この金額で足りるかどうかは渡航先で大きく変わります。損保ジャパンはハワイの医療費について「盲腸でも300万円前後、急性心筋こうそくで1,000万~1,500万円かかったという例もあります」と示しました。
盲腸の手術ひとつで270万円を超える計算になります。北米・ハワイへの渡航では、エポスカード1枚で賄いきれない場面があると考えておいてください。
同社が公開している支払事例では、ワイキキ滞在中の急性心筋こうそくで13日間入院し、医療費用と移送費用に1,311万円が支払われたケースもありました。
一方でアジア圏の短期旅行なら、通院数回で収まる範囲に落ち着くことが多くなります。渡航先の医療費水準に合わせて、補償を足すかどうかを判断してください。
傷害治療費用と疾病治療費用の違い
治療費用の枠は2つに分かれていて、原因がケガか病気かで使う枠が変わります。ケガの治療は傷害治療費用の200万円、病気の治療は疾病治療費用の270万円が上限です。
いずれも実際に支出した金額に対して支払われる実費補償で、治療費・入院費・薬剤費などが対象に入ります。限度額は傷害が1事故あたり、疾病が1疾病あたりという単位で数えます。
海外旅行で発生しやすいのは、食あたりや発熱といった病気側のトラブルでしょう。エポスカードが疾病治療費用を傷害治療費用より高く設定しているのも、そこに重心を置いた設計だからです。
賠償責任と救援者費用が使われる場面
賠償責任は、他人にケガをさせたり物を壊したりして法律上の賠償責任を負ったときの補償です。エポスカード(Visa付)は3,000万円で、自己負担額が設定されていない免責なしの条件になっています。
ホテルの備品を壊した、店の商品を落として破損させたといった場面が典型例でしょう。海外では賠償額が日本の感覚を超えることもあり、金額の大きさが効いてきます。
救援者費用は、旅行者が入院したときに日本から家族が駆けつける費用などを賄う枠で、限度額は100万円です。緊急医療アシスタンスサービスでも救援者の渡航・宿泊手配が対象に含まれます。
出典:損保ジャパン『【ハワイの医療費】ハワイへの旅行は海外旅行保険の加入がおすすめ』
携行品損害の免責3,000円と1品10万円の上限
携行品損害は、スーツケースやカメラなどの盗難・破損に対する補償です。エポスカード(Visa付)の限度額は1旅行・保険期間中で20万円、自己負担額として3,000円が差し引かれます。
さらに細かい上限があり、携行品1個・1組・1対あたり10万円が限度です。乗車券などは合計5万円程度までという目安も示されています。
高価なカメラやノートパソコンを持ち歩く場合、この1品10万円の枠が実質的な上限になります。損害額が枠を超える機材は、別の手段で備えたほうが現実的でしょう。
緊急医療アシスタンスサービスの手配範囲
保険金の支払いとは別に、現地で手配を代行してくれる仕組みも用意されています。エポスカード海外旅行保険事故受付センターへ連絡すると、24時間いつでも日本語で対応を受けられます。
手配できる内容は、医師や医療施設の紹介・案内、医療費キャッシュレスサービス、患者の医療施設への移送、本国への送還までを含みます。亡くなった場合の遺体移送や現地での埋葬、救援者の渡航・宿泊手配、遭難時の捜索・救助も対象です。
このサービスは三井住友海上火災保険がAXAアシスタンス社等との提携により提供しています。海外旅行傷害保険で補償される金額までは保険金として精算されるため、その範囲内なら自己負担は生じません。
一般・ゴールド・プラチナの補償比較
エポスカードは券種によって付帯条件も補償額も変わります。金額だけでなく、自動付帯か利用付帯か、家族が対象に入るかという構造の違いが判断の分かれ目です。
| 項目 | エポスカード(Visa付) | エポスゴールドカード | エポスプラチナカード |
| 年会費(税込) | 永年無料 | 5,000円(招待・家族紹介なら永年無料) | 30,000円(招待なら20,000円) |
| 付帯条件 | 利用付帯 | 利用付帯 | 自動付帯 |
| 保険の対象者 | 本人のみ | 本人のみ | 本会員と生計を共にする親族 |
| 傷害死亡・後遺傷害 | 最高3,000万円 | 最高5,000万円 | 1億円(家族2,000万円) |
| 傷害治療費用 | 200万円 | 300万円 | 300万円(家族200万円) |
| 疾病治療費用 | 270万円 | 300万円 | 300万円(家族200万円) |
| 賠償責任(免責なし) | 3,000万円 | 5,000万円 | 1億円 |
| 救援者費用 | 100万円 | 100万円 | 200万円 |
| 携行品損害(免責3,000円) | 20万円 | 50万円 | 100万円 |
| 航空機遅延費用等 | なし | なし | 2万円 |
| 航空機寄託手荷物遅延等費用 | なし | なし | 10万円 |
| 国内旅行傷害保険 | なし | なし | あり(利用条件つき) |
| 引受保険会社 | 三井住友海上火災保険 | 三井住友海上火災保険 | 損害保険ジャパン |
| 公式サイト | https://ift.tt/XiImarg | https://ift.tt/5TYR1mq | https://ift.tt/oBm0MYD |
ゴールドは治療費用が各300万円へ
エポスゴールドカードにすると、傷害治療費用と疾病治療費用がそれぞれ300万円へ上がります。携行品損害も20万円から50万円へ、賠償責任は3,000万円から5,000万円へ引き上げられる構成です。
付帯条件は一般カードと同じ利用付帯のままで、保険の対象者も本人だけという点は変わりません。招待や家族からの紹介で年会費が永年無料になるため、条件が合う人にとっては費用をかけずに補償を上げる選択肢になります。
プラチナだけが自動付帯かつ家族も対象
エポスプラチナカードは、旅行代金を決済しなくても補償が始まる自動付帯です。加えて本会員と生計を共にする親族まで補償の対象に入ります。
ここでいう親族は、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族という範囲です。傷害治療・疾病治療は家族分が各200万円と本人より低くなりますが、家族の補償が付くこと自体が一般・ゴールドとの決定的な差になります。
航空機遅延費用等が2万円、航空機寄託手荷物遅延等費用が10万円という補償も、プラチナにだけ用意されています。1旅行につき最長90日という上限は他の券種と同じです。
国内旅行傷害保険が付くのはプラチナのみ
国内旅行傷害保険は、エポスカード(Visa付)とエポスゴールドカードのどちらにも付帯しません。国内旅行の補償が用意されているのはエポスプラチナカードだけです。
プラチナの国内旅行傷害保険もカードの利用状況により付帯する仕組みで、公共交通乗用具の料金や宿泊代金、募集型企画旅行の代金を事前にエポスプラチナカードで支払った場合に補償されます。
金額は死亡・後遺傷害が1億円(家族2,000万円)、入院日額5,000円、通院日額3,000円という内容です。手術保険金は手術の種類に応じて入院日額の10倍・20倍・40倍が支払われます。
年会費と補償のつり合い
年会費永年無料でこの水準の海外旅行傷害保険が付く点が、エポスカード(Visa付)の強みです。年間の旅行回数が少なく、渡航先もアジア中心という使い方なら、無料のまま十分に機能します。
招待や家族紹介の条件を満たせるなら、年会費をかけずにゴールドへ上げて治療費用を各300万円にする選択もあります。家族分の補償や自動付帯が必要になって初めて、年会費30,000円のプラチナが候補に入るという順番でしょう。
出典:エポスカード『エポスカード会員様向け海外旅行保険』、『エポスプラチナカードは年会費がかかりますか?』
家族と同伴者は補償の対象か
エポスカード(Visa付)とエポスゴールドカードの保険対象は本人のみで、家族特約はありません。ただし同伴者への適用には抜け道が用意されています。
代表者がまとめて払えば同伴者も対象
エポスカード(Visa付)・エポスゴールドカードの会員同士であれば、代表者が旅行代金をまとめて支払うことで同伴者も保険適用になります。全員がそれぞれ自分のカードで決済する必要はありません。
逆に言えば、同伴者がエポスカードを持っていなければこの扱いは受けられません。家族やグループで旅行するなら、出発前に全員がカードを持っているかを確認しておいてください。
旅行代金を払った会員が同行しなくても適用
公式Q&Aは「旅行代金を支払った会員が旅行に同行するかどうかは問いません」と回答しています。親が子どもの旅行代金をエポスカードで決済し、自分は行かないという形でも補償は成立します。
この場合も、旅行に行く本人がエポスカード(Visa付)またはエポスゴールドカードの会員であることが前提になります。カードを持たない同行者には適用されません。
家族に持たせるならエポスファミリーゴールド
家族それぞれに補償を付けたい場合の受け皿がエポスファミリーゴールドです。プラチナ・ゴールド会員からの紹介であれば、その家族も年会費永年無料でエポスゴールドカードを持てます。
家族カードとは異なり1人1枚の本会員カードになるため、保険も各自の名義で付帯します。家族特約のないエポスカードで一家の補償を組むなら、この方法が現実的な解になるでしょう。
出典:エポスカード『エポスファミリーゴールドカードの年会費はかかりますか?』
他のカードの保険と重複したときの扱い
海外旅行傷害保険が付いたカードを複数持っている場合、補償は単純な足し算にはなりません。項目によって合算されるものと、されないものが分かれます。
傷害死亡・後遺障害は合算されず按分
傷害死亡・後遺障害保険金は合算されません。保険金額がいちばん大きいカードの金額が限度になり、各カードに付帯する保険金額に応じて按分して支払われます。
3,000万円のカードを2枚持っていても、受け取れる上限は2枚分の合計にはならず3,000万円のままです。この項目だけを目的にカードを増やしても効果はありません。
なお法人カードとそれ以外のカードを持っている場合は、それぞれの上限額の合計が限度という別扱いになります。
治療費用や携行品損害は合算できる
傷害死亡・後遺障害以外の保険金は合算されます。各カードに付帯する保険金額に応じて按分され、支払われる保険金は損害額が上限という扱いです。
つまり疾病治療費用270万円という上限は、別のカードの補償を重ねることで実質的に引き上げられます。ハワイや北米への渡航で270万円では心もとないと感じるなら、この方法が実用的な対策になるでしょう。
ただし補償の条件はカードごとに違うため、利用付帯なら重ねるカードの側でも条件を満たしておかなければなりません。
外務省も「クレジットカードには海外旅行傷害保険特約のついたものもありますが、保険の限度額やサービス・条件の範囲はカードにより異なりますので、内容をよく確認しておくことをおすすめします」と案内しています。
手持ちのカードの付帯条件を確認する際は、リクルートカードの海外旅行保険の解説のように、券種ごとの条件をまとめた記事もあわせて確認してください。補償額を積み上げるだけでなく、任意加入の海外旅行保険で不足分を埋めるという選択肢もあります。
出典:エポスカード『海外旅行傷害保険』、外務省 海外安全ホームページ『海外旅行保険加入のおすすめ』
海外旅行保険の使い方と請求手順
実際にケガや病気をしたときの動き方は決まっています。自己判断で治療を受ける前に、まず窓口へ電話するのが基本の流れです。
現地でケガ・病気になったときの連絡先
窓口はエポスカード海外旅行保険事故受付センターで、電話番号は0120-11-0101(24時間受付)です。ただしこの番号は日本国内からの連絡用で、海外からは接続できません。
旅行先から連絡する場合は、海外用の問い合わせ先を使います。出発前に両方の番号を控えておくと、現地で慌てずに済むでしょう。
海外からの連絡先は滞在国ごとに別番号
海外用の窓口は滞在国ごとに無料通話の番号が用意されていて、そこから日本の事故受付センターへつながります。エポスカード(Visa付)・ゴールドカード会員とプラチナカード会員では番号が別々です。
エポスカード(Visa付)・ゴールドカード会員向けの主な番号は次のとおりです。
| 滞在地 | 電話番号 |
| アメリカ(本土・ハワイ・グアム・サイパン) | 1-833-950-0897 |
| カナダ | 1-833-907-7770 |
| 韓国 | 00798-81-1-0834 |
| 台湾 | 00801-81-2779 |
| タイ | 1800-011-221 |
| シンガポール | 800-8110-834 |
| オーストラリア | 1-800-718-262 |
| イギリス | 0808-23-44040 |
| フランス(モナコ含む) | 0800-90-8721 |
| 上記以外の地域・無料電話が使えない場合 | 050-3820-3995 |
連絡の際は氏名とカード番号を聞かれるため、エポスカードを手元に置いて電話してください。滞在国の番号が一覧にない場合は、国際電話のオペレーターを呼び出してコレクトコールで発信する方法もあります。
ホテルや電話機の種類によってはコレクトコールを使えないことや、別途料金が発生することもあります。追加でかかった通話料は自己負担という扱いです。
出典:エポスカード『エポスカード海外旅行保険事故受付センター』
キャッシュレスで治療を受ける流れ
緊急医療アシスタンスサービスには医療費キャッシュレスサービスが含まれます。窓口へ連絡すると医師や医療施設を紹介してもらえ、その場での立て替えなしに治療を受けられる場合があります。
注意したいのは費用が保険金額を超えたときの扱いです。超過分と保険の対象にならない費用、アシスタンス会社の手数料は自己負担となり、現地で負担できない場合はサービス自体を受けられません。
会員資格の確認が必要になるため、一時的に費用の立て替えを求められることもあります。ある程度の決済余力を残しておくほうが安全です。
帰国後に保険金を請求する手順
帰国後の請求も可能です。実際の流れは次の5ステップになります。
- 事故や発病があったら、エポスカード海外旅行保険事故受付センターへ連絡する
- 案内に従って医療機関を受診し、必要ならキャッシュレスの手配を依頼する
- 現地で診断書・治療費の明細・領収書を受け取る
- 帰国後に窓口へ連絡し、事故内容に応じた請求書類を受け取る
- 書類を記入して提出し、保険金の支払いを受ける
請求に必要な書類は事故の内容によって変わります。現地でしか手配できない書類もあるため、帰国前に窓口で必要書類を確認しておいてください。
保険金請求に必要な書類
エポスカード(Visa付)・エポスゴールドカード会員の請求書類は、公式に一覧が示されています。どの保険金でも共通して必要なのが、パスポートの顔写真ページと出国スタンプのページのコピー、そして保険金請求書です。
| 請求する保険金 | 共通書類のほかに必要なもの | 現地でしか手配できない書類 |
| 治療費用保険金(傷害・疾病) | 医師の診断書、医療費の明細書および領収書 | あり |
| 携行品損害保険金 | 損害品明細書、損害額を証明する書類(修理費用見積書、修理費領収書、購入領収書、保証書、損害部分を示す写真など) | 事故証明書 |
| 救援者費用等保険金 | 医師の診断書、支出を証明する書類(捜査救助費用、航空運賃等交通費、ホテル客室料など) | あり |
| 賠償責任保険金(対人・対物) | 示談書、示談金領収書、損害額(修理費等)を証明する書類 | あり |
医師の診断書は、医師が独自に発行する様式でも受け付けられます。医療費の明細書は治療費の項目ができるだけ詳細なものが求められ、支払いが済んでいない場合は病院からの請求書でも構いません。
事故証明書は現地の警察署または官公署へ届け出たうえで発行してもらいます。これができない場合は、第三者の証明で認められることもあります。
保険金請求書はエポスカード海外旅行保険事故受付センターへ請求して取り寄せる書類です。診断書・領収書・事故証明書は帰国後には取り直せないため、現地にいるうちに揃えておいてください。
連絡は事故発生日から30日以内
保険金を請求する場合、事故発生日から30日以内に連絡することが求められます。帰国後に落ち着いてから手続きするとしても、この期限は意識しておく必要があります。
治療を受けた事実が残っていても、連絡が遅れれば手続きが進みません。現地で治療を受けた時点で一度連絡を入れておくのが安全でしょう。
留学・ワーホリで使う付保証明書の発行方法
付保証明書は保険に加入していることを証明する書類で、留学やワーキングホリデー、一部の国での入国時に求められる場合があります。エポスカードでも発行を受けられます。
申し込み先はエポスカード海外旅行事故受付センター(0120-11-0101)で、出発2週間前までに連絡すると自宅へ郵送されます。渡航先で提示が必要かどうかは、各国の大使館などへ事前に自分で確認してください。
付保内容を記載したPDFも用意されていますが、こちらは付保証明書としては使えません。エポスカード(Visa付)・ゴールド会員の付保内容は、海外旅行傷害保険ご利用のしおりの巻末に掲載されています。
留学時のカード選びについては、学生の海外旅行・留学におすすめのクレカもあわせて参考にしてください。
使う前に知っておきたい注意点
補償額の大きさに目が行きがちですが、適用されない条件を先に把握しておくほうが実用的です。誤解が起きやすい4点をまとめます。
個人手配の宿泊代だけでは条件を満たさない
ホテルを自分で予約してエポスカードで決済しても、それだけでは利用付帯の条件になりません。対象は募集型企画旅行の代金か公共交通乗用具の料金に限られます。
航空券とホテルを個別に手配する旅行者ほど注意が必要です。航空券か空港までの交通費のどちらかをエポスカードで決済しておけば条件は成立します。
持病による治療費用は対象外
持病による治療費用は保険金支払いの対象外です。持病以外の治療費用については、一部の対象外条件を除いて支払われます。
これはエポスカードに限った制限ではなく、クレジットカードの付帯保険に共通する仕様です。持病を抱えて渡航する場合は、引受条件を確認したうえで任意の保険を検討してください。
航空機遅延費用が付くのはプラチナのみ
欠航や手荷物の遅延にかかった費用を補償する特約は、エポスプラチナカードにしか付いていません。一般カードとゴールドには航空機遅延費用等も航空機寄託手荷物遅延等費用も付帯しません。
乗り継ぎの多い旅程や長距離路線では、この差が現れる場面があります。ただ、これも年会費無料帯のカード全般に共通する内容で、エポスカード固有の弱点ではありません。
カード発行日の翌日以降に出発する旅行が対象
補償の対象は、カード加入日(カード発行日)の翌日以降に日本を出発する旅行です。出発当日にカードを受け取っても、その旅行は対象になりません。
会員資格が有効な期間中に旅行代金を支払い、かつ会員資格が有効な期間中に出国したことも条件になります。旅行のためにエポスカードを作るなら、日程には余裕を持たせてください。
カード自体の評判や不安点については、エポスカードは危ない?口コミで多い不安点で扱っています。
エポスカードの海外旅行保険を使ってみた声
実際に保険を使った利用者の声を紹介します。補償内容そのものより、条件の満たし方と現地での連絡手順で差が出るという傾向が読み取れます。
よくある質問
持っているだけで保険は使える?
エポスカード(Visa付)とエポスゴールドカードは使えません。旅行代金をカードで決済する利用付帯のため、持っているだけでは補償が始まらない仕組みです。エポスプラチナカードだけが自動付帯になっています。
いくら払えば条件を満たす?
金額の下限はありません。公式の注記も「利用金額に限りはありません」となっているため、空港までのバス代のような少額決済でも条件は成立します。旅行代金の全額をエポスカードで支払う必要もありません。
家族も補償される?
エポスカード(Visa付)とエポスゴールドカードの対象は本人のみで、家族特約はありません。ただし会員同士なら代表者がまとめて旅行代金を支払うことで同伴者も適用されます。
家族全員に補償を付けたい場合は、エポスファミリーゴールドかエポスプラチナカードが選択肢になります。
国内旅行保険は付く?
一般カードとゴールドには付きません。国内旅行傷害保険が用意されているのはエポスプラチナカードだけで、こちらもカードの利用状況により付帯する条件つきの補償です。
改悪されたって本当?
2023年10月1日以降に日本国内の住居を出発する旅行から、自動付帯が利用付帯に変わったのは事実です。一方で補償額は引き上げられ、傷害死亡・後遺傷害は最高3,000万円になりました。条件が増えた代わりに金額が増えた改定と捉えるのが実態に近いでしょう。
他のカードの保険と重複したらどうなる?
傷害死亡・後遺障害は合算されず、保険金額がいちばん大きいカードの金額が限度になります。治療費用や携行品損害など、それ以外の項目は合算され、各カードの保険金額に応じて按分されます。
帰国後でも請求できる?
帰国後の請求も可能です。ただし保険金請求の場合は事故発生日から30日以内の連絡が求められ、診断書などは現地でしか手配できません。帰国前に必要書類を窓口で確認しておいてください。
Visa付以外のエポスカードでも保険は使える?
公式が保険の対象者として挙げているのは「Visa付のエポスカード ご本人さま」です。手元のカードにVisaのマークが入っているかを確認してください。
90日を超える滞在はどうなる?
補償期間は最長90日間で、これを超えた分は対象外です。留学やワーキングホリデーのような長期滞在では、91日目以降を任意の海外旅行保険でカバーする必要があります。
まとめ
エポスカードの海外旅行保険は、2023年10月から利用付帯に変わりました。カードを持っているだけでは補償されず、旅行代金をエポスカードで決済することが条件になります。
ただし条件のハードルは低く、空港へ向かう電車代・バス代・タクシー代でも成立し、金額の下限もありません。自宅から空港までの交通費をエポスカードで支払う習慣にしておけば、取りこぼしはほぼ防げます。
補償額は一般カードで傷害治療200万円・疾病治療270万円という水準です。ハワイの盲腸で300万円前後という事例を踏まえると、北米方面では別のカードや任意保険で上乗せする判断が現実的でしょう。
家族の補償や自動付帯が必要なら、対象が親族まで広がるエポスプラチナカードが候補になります。年会費をかけずに補償だけ上げたい場合は、招待や家族紹介でエポスゴールドカードへ切り替える道もあります。
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