仮想通貨取引所Coin Estateとは?特徴・評判・手数料を解説
仮想通貨取引所Coin Estateとは?|運営会社の変遷と背景を解説
Coin Estate(コインエステイト)は、日本国内で暗号資産交換業者として登録されている仮想通貨取引所です。
6種類の主要通貨(BTC、ETH、XRPなど)を扱い、法人向けサービスに注力しています。
名称 | Coin Estate(コインエステイト) |
公式サイト | 公式HP |
取り扱い仮想通貨 | BTC、ETH、XRP、BCH、ETC、XLM |
手数料 | 口座開設、維持:無料 入金手数料:振り込み入金/無料、コンビニ入金/330円/回 取引手数料:無料 出金手数料:550円 |
運営会社 | Coin Estate株式会社(アベニールグループ) |
暗号資産交換業者 | 関東財務局長 第00012号 |
Coin Estateの変遷
現在は「Coin Estate株式会社」が運営を担っていますが、これまでに複数回の社名変更や代表交代を経験しています。
年 | 出来事 |
2010年 | Bitgate株式会社として設立(代表:鈴木実氏) |
2017年 | 暗号資産交換業者としての登録を取得 |
2022年 | 社名を「Himalaya Japan株式会社」に、サービス名を「Himalaya Exchange Japan」に変更 |
2023年 | 「Coin Estate株式会社」に再度社名変更。代表が中原聖史氏に交代 |
2024年 | アベニールグループ傘下に入り、代表が陳 海騰(チェン・ハイタン)氏に交代 |
もともとは2010年に「Bitgate株式会社」として設立され、2017年には暗号資産交換業者としての登録を取得。早い段階から仮想通貨分野に取り組んでいた老舗企業です。
その後、2022年には「Himalaya Japan株式会社」へと社名を変更。サービス名も「Himalaya Exchange Japan」にリブランディングされました。これは、グローバル市場を見据えたブランド戦略の一環とされています。
しかし、1年後の2023年には再び国内市場へ軸足を戻し、現在の「Coin Estate」ブランドがスタート。同時に経営体制も見直され、代表取締役が交代しています。
2024年には、香港を拠点とする投資会社「アベニールグループ」が全株式を取得。現在はその傘下で運営されており、代表には中国・福建省出身で豊富な上場実績を持つ陳海騰(チェン・ハイタン)氏が就任しました。
このように変遷は多いものの、金融庁登録は一貫して継続されています。
現在は法人向けの専門的な取引所として再構築が進められています。
アベニールグループとは?
2025年現在、Coin Estateが所属しているのはアベニールグループですが、ほとんどの方にとっては聞きなれない社名かと思います。
アベニールグループは香港に拠点を置く投資会社で、暗号資産、AI、フィンテックなどの先端領域に特化した事業を展開しています。
その中でも、Coin Estateは暗号資産部門である「Avenir CRYPTO(アベニールクリプト)」の一員として位置づけられており、主に法人向けサービスの開発・提供を担っています。
現在の代表取締役である陳 海騰(チェン・ハイタン)氏は、中国福建省出身で、神戸大学大学院を修了。これまでに22のトークン上場を手がけた実績があり、中国・香港・日本の暗号資産市場を結ぶ役割を果たしています。
アベニールグループの支援を受けることで、Coin Estateはよりグローバルな視点でサービス展開を進めている点が特徴です。
Coin Estateの特徴
ここまではCoin Estateの成り立ちや企業名の変遷についてでしたが、ここからは具体的なCoin Estateの特徴を紹介していきます。
限られた暗号資産のみ取り扱っている
Coin Estateでは、以下の6通貨のみ取り扱いがあります。
- BTC(ビットコイン)
- ETH(イーサリアム)
- XRP(リップル)
- BCH(ビットコインキャッシュ)
- ETC(イーサリアムクラシック)
- XLM(ステラルーメン)
暗号資産銘柄は現在、世界に数千種類がありますが、これら6通貨は人気が高く、信頼性も高い通貨です。
近年では、いわゆる「草コイン」や詐欺的なトークンも多く流通しており、思わぬ損失を被るケースも少なくありません。そうしたリスクを避けやすいという点では、Coin Estateの通貨絞り込みは一つの安心材料と言えるでしょう。
一方で、アルトコイン投資や新興銘柄への分散投資を検討している方にとっては、選択肢が少ないと感じるかもしれません。
幅広い銘柄を取引したい場合は、他の取引所と併用するのも選択肢の一つです。
販売所しかなく、取引所がない
Coin Estateでは、暗号資産の売買はすべて「販売所方式」で行われます。
つまり、ユーザーはCoin Estateと直接やりとりをする形で通貨を購入・売却することになります。
一般的な仮想通貨取引所では、次の2つの売買方法が存在します。
方式 | 特徴 |
販売所 | 運営と取引する形式。操作が簡単で初心者向きだが、スプレッド(買値と売値の差)が広めに設定される傾向がある |
取引所 | ユーザー同士で注文を出し合う形式。市場価格に近い価格で売買でき、コストを抑えやすい |
Coin Estateには「取引所」は用意されておらず、ユーザー同士での注文板による売買はできません。そのため、購入時にスプレッド分のコスト(数%前後)が発生する点は注意が必要です。
スプレッドは実質的な手数料のようなもので、頻繁に売買を行うユーザーや、少しでも利益を追求したい方にとっては負担となる可能性があります。
とはいえ、販売所方式は操作がシンプルで迷いにくいというメリットもあるため、初心者にとっては使いやすさを感じる場面もあるでしょう。
法人向けサービスが充実している
Coin Estateは、個人ユーザー向けの機能よりも、法人を対象とした暗号資産サービスに注力している点が大きな特徴です。
代表的な法人向けサービスは次の通り。
サービス名 | 説明 |
---|---|
Coin Estateハイパーウォレット | 法人ユーザー向けに複数のビットコインアドレスを割り当てるカスタマイズ型ウォレット。 |
新規暗号資産の取り扱い支援 | 新しいトークンを発行・流通させたい企業に対し、上場支援や法的整備のアドバイスなどを提供。この分野は代表の陳 海騰(チェン・ハイタン)氏が得意とする領域です。 |
暗号資産による不動産取引サポート | ビットコインやイーサリアムでの不動産売買にも対応しており、Web3×不動産という新しいユースケースに取り組んでいます。 |
こうしたサービスは、一般的な取引所ではあまり見られません。
Coin Estateは個人向けと言うより、法人やプロジェクト向けの充実しているように見受けられます。
ポイントをビットコインに交換できる「ひまぽい」と連携
Coin Estateは、サイバーエージェントが運営するポイントプラットフォーム「ドットマネー」内の「ひまぽい」と連携しています。
ひまぽいとは、ドットマネー上で発行されているポイントの一種です。Coin Estateを通じてビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)へ交換することができます。
たとえば、「セゾンカードの永久不滅ポイント」「TEPCO(東京電力)のポイント」などを「ドットマネー → ひまぽい → Coin Estate」というルートを通じて、暗号資産へとスムーズに交換できる仕組みです。
普段の生活で貯めたポイントを、現金化ではなく“暗号資産化”できる点はユニークであり、暗号資産に触れるきっかけとしても活用しやすいでしょう。
専門用語の解説がたくさんあり親切
Coin Estateのサイト内には「用語集」があり、暗号資産初心者から中級者まで様々な方向けに解説が用意されています。
「アルトコイン」「草コイン」といった初級者向けの解説から「ハードフォーク」や「BIP0011」のような、中級者でもすぐには意味がわからないような言葉まで、丁寧に解説してくれています。
Coin Estateの手数料
Coin Estateの各種手数料は以下のようになっています。
振込入金手数料 | 各金融機関の振込手数料が必要 |
コンビニ入金手数料 | 330円(税込) |
日本円出金手数料 | 550円(税込) |
暗号資産入金手数料 | 無料 |
暗号資産出金手数料 | BTC:0.001 ETH:0.01 XRP:0.1 BCH:0.001 ETC:0.01 XLM:0.01 |
暗号資産取引手数料 | 無料 |
パッとみると「無料」の部分もあるため良心的に感じますが、日本円の入金にも出金にも所定の手数料がかかるという点で、一般的な取引所よりもコストがかかる印象です。
Coin Estateに無料で日本円を入金する場合は「振込入金」を行う必要があり、各金融機関で「振り込み手数料無料」の条件を満たす必要があります。
また「暗号資産取引手数料」が無料とありますが、実際には売値と買値のスプリットという形で手数料が発生しているため、Coin Estateでの暗号資産投資はあまりおすすめできません。
Coin Estateのメリット
ここまではCoin Estateの特徴を客観的に解説してきました。
が、正直、ぶっちゃけどうなのか?という点を主観も交えながら解説していきます。
法人向けサービスが充実している
Coin Estateの大きな特徴として、なんといっても法人向けのサービスが充実している点があります。
- 複数のBTCアドレスを割り当てられる「Coin Estateハイパーウォレット」
- 新しい暗号資産の立ち上げ支援「新規暗号資産取り扱い支援サポート」
- 暗号資産による不動産購入支援
など、具体的かつ実績のあるサービスを提供している点が特徴です。
上記のようなサービスは専門性が高く、経歴の浅い業者では対応できないため、経験豊富なCoin Estateが他社とは一線を画している感があります。
これらのサービスに興味がある法人の方は、ぜひCoin Estateを利用してみるとよいでしょう。
ひまぽい(ドットマネー)との連携ができる
正直、これはそこまで大きなメリットとは言えませんが「ドットマネー」というサービスと連携されている点がメリットです。
ドットマネー内で貯めたポイントを「ひまぽい」に変換し、それをCoin Estateに送付することで、暗号資産の購入ができます。
とはいえ、そもそもCoin Estateでの個人ユーザーの暗号資産購入はあまりおすすめできないため、そこまで大きなメリットとは言えません。
Coin Estateのデメリット
購入できる銘柄が少ない
Coin Estateに対して個人投資家目線で考えると、購入できる銘柄が圧倒的に少ないというデメリットがあります。
Coin Estateで取り扱いのある6銘柄はどれも有望で安心の銘柄ではありますが、これら以外にも有望でユニークな銘柄が存在します。
ある特定の銘柄を購入したい場合、高確率でCoin Estateでは購入できないのは使い勝手が悪いです。
Bybit(バイビット)などの海外取引所では数百種類の銘柄を取り扱っていることを考えると、Coin Estateは明確に見劣りすると言わざるを得ません。

国内仮想通貨取引所のレバレッジは最大2倍なので、Bybitは少ない資金でも大きな取引が行えるでしょう。
取引アプリ・サイトは日本語に完全対応。
本記事ではBybit取引所がどんな取引所なのか特徴やメリット・デメリットを見ていきます。
取引所がない
Coin Estateのデメリットとして「取引所がない」ことが上げられます。
一般的に、暗号資産投資で利益を得るためには適正価格に近い価格で売買できる「取引所(ユーザー同士で売買する場所)」を利用します。
しかしCoin Estateには「販売所(運営と取引する)」しかなく、販売所では多額のスプレッド(買値と売値の差)が設定されています。
販売所での取引手数料は無料とされていますが、実質的にスプレッドが手数料としての役割を果たしています。
数%のスプレッドは、そのまま数%の損失となるため、暗号資産投資で利益を上げる難易度を、それだけ高くしてしまいます。
アプリの提供がない
Coin Estateのデメリットとして「アプリの提供がない」点があります。
一般的に、暗号資産取引所ではiOSとAndroid向けのスマホアプリが提供されており、快適に資金の確認やトレードが可能です。
アプリがない場合は、ブラウザで取引所のサイトにログインする必要があり、若干快適性が下がります。
外出先や仕事の休憩時間にちょっとだけ相場の確認をしたい、資金の動きを知りたいなど、アプリが果たす役割はかなり大きいです。
以上、諸々の条件を考えると個人で暗号資産投資をし、利益を上げたい方はCoin Estateの口座を開設するメリットは少ないように思えます。
CoinEstateは、仮想通貨の運用をしたい法人や仮想通貨プロジェクト運営側に向いているサービスといえるでしょう。
Coin Estateの口座開設手順
ここまで読んで「Coin Estateで口座を開設したい!」と思った方に向けて、口座の開設手順を紹介します。
ホームページにアクセスし、メールアドレスを登録する
まずはCoin Estateのホームページにアクセスします。パソコンでもスマホでも構いません。
サイト内にある「口座開設」あるいは「3ステップで簡単に口座開設」を選び、次の画面に進みます。

次の画面で、メールアドレスを入力し「新規口座開設を申し込む」を選びます。
メールフォルダを確認し、パスワードを設定する
入力したメールアドレスのフォルダを確認し、Coin Estateからのメールを開きます。
もしメールが送られてこない場合は、迷惑メールフォルダも確認してください。
メール内の送られてくるURLをクリックすると、パスワードを設定する画面になります。

この画面で自分のアカウントのパスワードを設定しますが、まずは「初期パスワード」を入力する必要があります。
初期パスワードは、送られてきたメール内に(あまり目立たない形で)記載されているため、そちらを確認して「初期パスワード」に入力します。
そして「新しいパスワード」と「新しいパスワード(再入力)」に、同じ文字列を入力します。
パスワードの条件は「大文字、小文字、数字を使って14字以上128文字以内」となっており、なかなか厳しめです。
一般的に、パスワードは8文字以内が多いですが、14文字以上という条件なため、条件を満たしたパスワードを2カ所に入力しましょう。
重要事項にチェックを入れる

パスワード入力の次にはこちらの画面となり、様々な同意事項をチェックする必要があります。
全ての文書に目を通したことを証明するチェックを入れ、「同意して次に進む」を押します。
さらに「重要事項を確認し、次に進む」を押し、次の画面に進みます。
本人情報の入力
次の画面では名前や住所、生年月日など様々な情報を入力します。
入力漏れがある場合は次の画面に進めないため、必要な情報を必要な書式で入力しましょう。
本人確認書類の提出
その次には本人確認となりますが、以下の2種類の方法があります。
- オンライン(eKYC)
- 郵送
スマホがあればオンラインでの本人確認ができますし、デメリットもほぼないため、オンラインでの本人確認がおすすめです。
スマホのカメラを使った本人確認で「運転免許証/マイナンバーカード/パスワード」などからいずれかひとつを用意し、本人確認をしましょう。
二段階認証
さらに厳重にアカウントを守るため、電話番号による二段階認証も行いましょう。
画面の指示に従って電話番号を入力すると、SMS(ショートメッセージ)が送られてくるため、送られてきた数字を入力し、認証を完了させましょう。
いざという時にこの2段階認証が重要になる可能性があるため、キチンと認証を行っておく必要があります。
審査確認後、口座開設が完了する
今回は上記の登録手続きの翌日に口座開設のメールが届き、Coin Estateを利用できるようになりました。
土日、祝日を挟む場合は翌日ではないかもしれませんし、時間帯によっては当日中に審査が通る可能性もあります。
いずれにしても数日以内に審査完了の連絡が届き、晴れてCoin Estateの利用が可能になります。
スマホアプリは無いため、パソコンやスマホからブラウザ経由でCoin Estateにアクセスして利用する形になります。
Coin Estateのキャンペーン情報
Coin Estateでは、現在特にキャンペーンは行われていません。
一般的に暗号資産取引所では「新規口座開設者に2,000円分の暗号資産プレゼント!」などのキャンペーンが行われていますが、Coin Estateではその様子はありません。
ほか仮想通貨取引所の最新キャンペーン情報は、別記事で紹介しているので参考にどうぞ。
Coin Estateに関するよくある質問
ここまでCoin Estateについて解説してきましたが「いまさら聞けない!」「もっと前の段階からわかってない!」という方のために、初歩的な「よくある質問」のQ&Aを紹介します。
Coin Estateでしかビットコインは買えない?
Coin Estate以外でも、たくさんの場所でビットコインは購入できます。
ビットコインなどの仮想通貨は、基本的には「取引所」と呼ばれる場所で取引します。取引所には、海外取引所、国内取引所があり、そのどこでもビットコインやイーサリアムの購入ができます。
おすすめの国内取引所はこちらの記事で紹介しているので、参考にしてくださいね。

そこで本記事では、仮想通貨取引所のおすすめを一挙紹介!
銘柄数や手数料、使い勝手の良さなど実際に利用しているユーザーだからこそ分かる視点を踏まえながらそれぞれの取引所を見ていきます。
Coin Estateはおすすめ?
Coin Estateは、個人ユーザー、暗号資産投資で利益を得たい方にはおすすめではありません。
Coin Estateは、自社で事業をしたい法人向けのサービスに力を入れており、暗号資産(仮想通貨)を購入、保有して利益を得たい方には向いていません。
上の記事で紹介した、他の取引所を利用した方がよいでしょう。
Coin Estate以外におすすめの取引所は?
世界にはたくさんの暗号資産取引所が存在するため、一概に「この取引所がよい!」とは言えません。
大別すると「海外取引所」と「国内取引所」があります。
これから暗号資産投資を始める初心者の方は、まずは国内取引所に口座を作るとよいでしょう。
その中でもおすすめは「SBI VCトレード」です。SBIグループが運営しているため、安心して利用できます。

各種手数料は無料。仮想通貨の多様な運用手法を提供しており、ユーザーはステーキング・レンディング・積立などの方法で仮想通貨を運用できます。
本記事ではSBI VCトレードがどんな取引所なのか、利用者の口コミや評判をもとにメリット・デメリットを見ていきます。
The post 仮想通貨取引所Coin Estateとは?特徴・評判・手数料を解説 first appeared on Mediverse|暗号資産(仮想通貨)の専門メディア.