海外取引所から出金できない!?トラブルの原因と対策・出金方法を解説
海外の暗号資産取引所から出金できないことはありえない
まず大前提ですが、海外の暗号資産取引所から「出金できない」ということはありえません。
詐欺案件に関わっているのでなく、一般的な暗号資産取引所を使っていれば資金の出金はスムーズにできます。
しかし海外暗号資産取引所の仕様を勘違いしていて「出金できない」と思っている可能性はあり得ます。
まずは海外暗号資産取引所における出金の基本ルールを紹介します。
日本円の出金はできない
海外暗号資産取引所の基本として「日本円は取り扱っていない」という点があります。
基本的に日本円は直接出金も入金もできません。
「暗号資産取引所なのに日本円に対応してないの?」と思うかもしれませんが、海外の取引所なので仕方がありません。
日本円で取引をしたい場合は国内暗号資産取引所を利用しましょう。
日本の取引所を経由して日本円にするのが基本
海外暗号資産取引所から出金する際は、国内取引所を経由します。暗号資産を日本円に交換するときは国内取引所で行うのが基本です。
- 海外の暗号資産取引所で、日本でも取り扱いのある通貨に替える(XRPなど)
- 日本の暗号資産取引所に通貨を送金する
- 通貨を売却し、日本円を得る
- 日本の銀行口座に送金する
入金も出金も日本の取引所を挟むのが基本です。
「海外の暗号資産取引所から直接日本円を出金できない!」と思っている方は、上記の手順に従い、国内の取引所を挟んで出金を行いましょう。
P2P取引で銀行を経由しない出金方法もある
海外の取引所から日本円を出金するのは国内取引所を挟むのが基本ですが、例外的にLINE PayやPayPayを通じて出金する方法があります。
P2P取引(Peer to Peer)というやり方です。
P2P取引は海外暗号資産取引所を通じて、ユーザー同士でお金のやり取りを行います。
例えばBybitという取引所ではLINE PayやPayPay残高に直接変換が可能です。
日本の取引所を介さずに日本円に変換できるのは非常にスムーズでありがたいです。
ただP2P取引は中級者以上向けの機能となります。もしトラブルが起きても基本的には自己責任となってしまうため、P2P取引を行うなら慎重に行いましょう。
おそらく仮想通貨を出金したい人が大半かと思いますが、BybitではP2P取引をすることでPayPayやLINEPAYなどの日本円を受け取ることも可能です。
「Bybitで出金できない」という事態になった際の対処法も解説しているため、困ったときには参考にしてみてください。
海外の取引所で出金できない理由は?
海外取引所から出金できない理由として5パターン考えられます。
- 最低出金額を満たしていない
- ボーナスは出金できない
- 手数料が口座に入金されていない
- ネットワークが混雑している
- 本人確認や2段階認証が必要な場合もある
最低出金額を満たしていない
各暗号資産取引所では「最低出金額」が定められています。最低出金額より少ない単位で送金しようとするとエラーが出ます。
例えばBybitでは暗号資産ごとに最低出金額が決まっています。
- BTC 0.001 BTC(約9,000円)
- ETH 0.02 ETH(約7,400円)
- XRP 20 XRP(約1,700円)
(価格はいずれも執筆時点/2024年9月の価格)
ビットコインは最低出金額が9,000円近くと高めの設定です。
イーサリアムも含め、そこそこの金額が最低出金額として定められているため他の取引所に送金する場合はその取引所の最低出金額をチェックしましょう。
ボーナスは出金できない
海外取引所ではアカウント登録や入金量、取引量に応じてボーナスをもらえます。
ボーナスの金額は1,000円程度から数万円相当まで幅が広く、思わず「ボーナスだけもらってすぐに日本円に換えたい!」と思ってしまうかと思います。
しかしほとんどのボーナスは直接出金はできません。
当然と言えば当然ですが、ボーナスだけ持ち逃げされてしまっては取引所の経営が成り立ちません。
しかしボーナスを使ったトレードで得た利益に関しては出金できる取引所がほとんどです。
自分が出金しようとしている資金がボーナス由来ではないか、ボーナスの出金条件などを確認しましょう。
手数料が口座に入金されていない
仮想通貨ウォレットやDEX(分散型取引所)から出金するときは手数料となる暗号資産が必要です。
例えば、BNBチェーンを利用したい場合はBNBがウォレットやDeFiに入っていないといけません。ウォレットに送るBNBは仮想通貨取引所で調達します。
気を付けてほしいのが、ウォレット内での通貨変換にも手数料が必要という点です。
ウォレットをDEXに繋げて取引をする際には取引や出金ごとに手数料が発生します。
つまりウォレット内には出金や交換などの取引を行う手数料分の仮想通貨を残しておく必要があります。もしウォレット内に手数料分の仮想通貨がなければ、中央集権型の取引所(BybitやBitgetなど)からウォレットに再送金しなければいけません。
メタマスクやPhantomのような仮想通貨ウォレット、あるいはパンケーキスワップなどのDeFiでは特に気をつける必要があります。
ネットワークが混雑している
暗号資産の送金は全てブロックチェーンネットワークを通じて行われています。
ブロックチェーンネットワークにアクセスが集中してしまうと、ネットワーク処理が追いつかずに送金は失敗します。
とはいえ、ネットワークエラーはそうそう遭遇することはありません。
人気のプロジェクトが満を持してリリースする日や、注目の通貨が急騰して売りも買いも加速している時などは、ネットワークの混雑が起こり得ます。
ネットワークが混雑している時間帯はガス代(手数料)が高くなります。つまり、ガス代が安いときであれば暗号資産を出金しやすいということです。
各ブロックチェーンネットワークの混雑状況は次のサイトで分かります。
- イーサリアム:Etherscan
- ポリゴン:polygonscan
- Arbitrum One:ARBISCAN
- Avalanche:Avalanche
- OP:OP Mainnet
- SUI:SuiScan
ネットワークエラーが原因で出金に失敗する時は、ガス代を高めに支払うことで優先的にネットワーク処理をしてもらうことが可能です。
リアルタイムのガス代は「BitBond」というサイトで確認できます。Fastに提示されているガス代を支払えば早めに取引が処理されます。
取引が何度も失敗してしまうようなときには、Xで「仮想通貨名 送れない」と検索して、同じような症状の人がいないかを調べてみるのもよいでしょう。
本人確認や2段階認証が必要な場合もある
海外の暗号資産取引所には「アカウントレベル」が設定されており、レベルが低すぎると他取引所への送金ができないことがあります。
と言っても、送金のために必要なアカウントレベルにするには「本人確認」や「2段階認証」をすればOKなことがほとんどです。
本人確認は免許証やパスポートなどの身分証明書と一緒にスマホで写真(eKYC)を撮るだけでOKですし、2段階認証は専用のスマホアプリと同期するだけなので難しくありません。
どちらも、今後暗号資産取引をする上では必須の操作なので、早めに終わらせておきましょう。
取引所のアカウントレベルに応じてできること、できないことの確認は事前にしておきましょう。
どうしても出金できない場合はサポートに問い合わせよう
以上の5つの原因が、海外取引所から出金できない主な理由ですが、解決しないようであればサポートに問い合わせましょう。
サポートの多くはチャットでの問い合わせとなり、英語が必要ですが、翻訳ソフトなどを利用し、完璧な英語でなくてもいいので問い合わせをしましょう。
状況にもよりますが「サポートに問い合わせたらあっという間に解決した」というパターンは少なくありません。
【結論】出金できない場合は、エラーメッセージをよく読もう!
上で5つの原因を紹介しましたが、いずれの場合でも出金できないタイミングでエラーメッセージが表示されます。
エラーメッセージは普通、英語で表示されますが、Google翻訳などのソフトを利用して解読しましょう。
エラーメッセージをよく読めば必要な情報が記載されているため、そちらに従うことで出金ができるようになります。
あるいは、エラーメッセージをコピーし、そのまま検索することで解決策が見つかることもあるため、どうしてもという時は試してみましょう。
海外取引所詐欺に要注意
暗号資産関連で実際にあった詐欺事例を紹介します。
詐欺師たちは人々を騙すために「仮想通貨」「暗号資産」という言葉を使っていますが、実際には暗号資産は関与しておらず、ただシンプルにお金を巻き上げているだけ、というパターンがほとんどです。
出金するには事前に税金を払え!
「保有している暗号資産で利益が出たが、出金には事前に税金の前払いが必要と言われた」という事例が散見されます。
暗号資産取引で得た利益には課税されますが、出金するのに税金が必要ということはあり得ません。
このようなパターンは基本的に詐欺です。使われている取引所名などで検索し、情報を集めましょう。
マッチングアプリで出会った相手に勧められたパターン
国民生活センターによると、マッチングアプリで知り合った自称外国人女性から「海外の暗号資産取引所で投資をするように勧誘された」とのことです。
その後は、保証金や手数料などの名目で次々と支払いが必要になり、結局最初に投資した分も出金できなかった、という事例が発生しているようです。
もはや暗号資産は全く関係なくロマンス詐欺に近い手法です。国民生活センターではこのような事例を「ロマンス投資詐欺」として注意を促しています。
振り込め詐欺に該当する場合、「振り込め詐欺救済法に基づく公告」に連絡をしましょう。
被害額が変換されるとは限りませんが、解決の糸口になるかもしれません。
高額の「自動売買ソフト」にも注意
自動売買FXソフトの被害も寄せられています。
暗号資産もFX(ドル円など)も値動きを予測することは誰にもできません。
しかし詐欺業者は「このソフトを買えば絶対に利益が出る」などと謳い、自動売買ソフトを販売します。一度お金を払ってしまうと、投資金やシステム利用料など様々な名目でお金をとられ、全くお金は返ってこないでしょう。
完璧に儲かる自動売買ソフトがあれば、誰も苦労しません。
暗号資産関連に限らず、世間の甘い話はまずは疑ってかかりましょう。
「儲かる話があるよ」には要注意!
ここまでに暗号資産関連の3つの詐欺を紹介しましたが「この3つに気をつければいいのか!」「それ以外は安心だな」などとは思わないで下さい。
基本的に暗号資産取引はオンラインで個人の判断に基づいて行うもので、他人から勧められて行うものではありません。
また、資金は自分の責任において取引所に入金すべきであって「替わりに入金しておくから」「替わりに儲かる銘柄を買っておくから」などという言葉には要注意です。
真っ当な暗号資産ビジネスをしている方は、絶対に「替わりに買っておくから」というようなことは言いません。
暗号資産に限った話ではありませんが、自分がよく理解していないものに大金を払うのは非常に危険です。
暗号資産は現在は投機的な側面ばかりが注目されているのは否めませんが「儲かるよ!」と他人から言われて資金を動かすことのないようにしましょう。
資金を動かすのは、自分で徹底的に調べて納得してからでも遅くはありません。
インターネット上の怪しい銘柄、取引所には注意を!
仮想通貨界隈には怪しい銘柄、詐欺案件は残念ながら非常に多いです。
怪しい銘柄、怪しい取引所、怪しいプロジェクトは枚挙にいとまがないため、それらを見抜く目が必要ですが、暗号資産投資初心者の方には難しいかもしれません。
少しでも怪しいと思ったら以下の方法を試しましょう。
- 怪しいと思う「(取引所名、銘柄、プロジェクト名) 詐欺」でGoogle検索する
- 同じ検索ワードでXでも検索する
- どんなに信頼できたとしても、生活資金を突っ込むことはしない
大切な自分の資金を失わないために、できる範囲の自衛は積極的にしていきましょう。
怪しい取引所、銘柄を見分ける方法
各種取引所やDeFiでは怪しい銘柄に関しては警告文が表示されることがあります。
こちらはCoinMarketCapの銘柄ページに表示された警告です。
According to Gopluslabs smart contract of the following asset has malicious code that states that it cannot be sold, or cause heavy loss. This is likely a honeypot. Please exercise caution before taking any action and DYOR
(翻訳)Gopluslabsによると、以下の資産のスマートコントラクトには、売却できない、または大きな損失を引き起こすことができないという悪意のあるコードが含まれています。これはハニーポットである可能性があります。行動を起こす前に注意し、DYORを実行してください。
この仮想通貨はハニーポットという詐欺コインでした。買うことが出来るが、売ることはできないという風にプログラムされていたのです。
この銘柄を「PancakeSwap」という分散取引所で取引しようとすると次の警告が表示されました。
The address contains significant risk factors that are highly possible to lead to catastrophic losses of funds.Risk scan results are provided by a third party,HashDit
Get more details from RedAlarm(翻訳)このアドレスには、資金の壊滅的な損失につながる可能性が非常に高い重大なリスク要因が含まれています。
どちらの警告もそこまで目立つ表示にされているわけではなく「これで儲かるぞ!」と興奮している時には気になりません。
しかしこのような警告表示は根拠なく表示されているわけではないため、詳細を確認したり、記載されているURL先もチェックし、危ない取引をしないようにしましょう。
安心して使える仮想通貨取引所は?
本サイトでおすすめしているのはBybitです。
- 2018年の設立以来、ハッキング被害ゼロ
- 出金が問題なく行えることを確認済み(2024年9月)
- 世界最大級の取引量
- 様々なボーナス
- 数百種類の取引銘柄
- 日本からでも安心して使える
- 日本語、日本円表示対応
以上の理由から、海外取引所を開くのであればBybitをおすすめしています。
その他の取引所も比較したい方は日本人が使える仮想通貨取引所5選の記事をチェックしてみてくださいね。
暗号資産は「なんだか儲かりそう」「仕組みはよくわからない」という点で詐欺業者の口実に使われることが多々あります。
しかし暗号資産のベースであるブロックチェーン、Web3技術は素晴らしいものなので、まずは取引所でアカウントを開設し、少しずつ暗号資産に触れてみてくださいね!
【お知らせ】
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