リップル(XRP)が裁判に勝ったらどうなる?訴えられた理由や時系列を解説
リップル(XRP)の価格と裁判の関係性
リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判結果が、仮想通貨リップル(XRP)の価格に与える影響について解説します。
- リップル社が勝ったとき【値上がりする可能性】
- リップル社が負けたとき【価格が変わらない可能性】
リップル社が勝ったとき【値上がりする可能性】
リップル社がSECとの裁判で勝った場合、XRPは値上がりする可能性が高いでしょう。
主な理由は、以下の4つです。
- スムーズな資金調達が維持できるから
- これまで通り仮想通貨取引所で取引できるから
- 裁判が終わるまで控えていた投資家が参入する可能性があるから
- 2023年7月にリップル社が勝訴したときに値上がりを記録したから
詳しくはこちらの章で解説しますが、裁判の論点は「XRPが有価証券かどうか」です。
XRPが有価証券として認められれば、取引方法や資金調達方法などの制限が厳しくなる可能性があります。
しかし裁判に勝てば、これまで通りにリップル社が事業を展開できるので、XRPへの期待値が上がって値上がりすると考えられます。
XRPの価格予想については「リップル(XRP)は10万円や100万円になる?価格予想と将来性を解説」を参考にしてみてください。
リップル社が負けたとき【価格が変わらない可能性】
リップル社がSECとの裁判で負けた場合、XRPは値下がりするかもしれません。
しかし、裁判後も価格が変わらない可能性もあるのです。
理由として、以下の3つが挙げられます。
- XRP保有者の約95%の方がアメリカ以外に住んでいるから※
- アメリカ以外の国ではXRPを自由に使える可能性があるから
- XRPの過半数をリップル社が保有しており、市場への急激な流出を抑えられるから
※2020年12月の報告
XRPが有価証券として認められても、規制はアメリカ国内のみとなる可能性が高いです。
そのためリップル社が裁判に負けても、価格があまり変わらない可能性があります。
リップル(XRP)がSECと裁判をしている理由
リップル社がSEC(米国証券取引委員会)と裁判をしている理由は、仮想通貨リップル(XRP)が「有価証券にあたるかどうか」について、両者の見方が違うからです。
有価証券とは、株式や債券など、財産的な価値が認められているものです。
2020年12月、SECは「XRPは有価証券である」とリップル社を訴えました。
XRPが有価証券として認められると、結果的に価格が下がる可能性があるため、リップル社はSECの主張に強く反発しています。
SEC(米国証券取引委員会)の主張
XRPの発行方法が、企業の発行する「株式」と似ているとして、SECは「XRPが有価証券にあたる」と主張しています。
XRPはリップル社が発行・運用している仮想通貨で、中央集権的な方法で管理されています。
しかしビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、ほかの仮想通貨には特定の管理者がいません。
そのため、中央集権的なリップル社がXRPを使って資金調達をする方法に対し、SECは「企業が株式を発行して資金を集める方法と同じだ」と判断しています。
リップル社の主張
リップル社は「XRPは有価証券ではない」と主張しています。
XRPが法的に定められた「有価証券の定義」にあてはまらないからです。
2023年7月の裁判で行われた「Howeyテスト(有価証券の判断テスト)」の結果、XRPが法的な基準を満たさないとして、有価証券ではないと判断されました。
さらにリップル社は「XRPは独立した存在だ」と主張しており、株式や債券のような有価証券とは本質的に違うと反論しています。
リップル(XRP)裁判の最新状況【2024年8月】
2024年8月現在、リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判は、まだ終わっていない可能性が高いです。
SECがリップル社に要求した罰金額20億ドルに対し、2024年8月7日の判決で決まった罰金額は「1億2,500万ドル」だったからです。
今後はSECが再審を求める可能性があるので、リップル社との裁判はまだ続くと予想されます。
リップル(XRP)裁判の時系列
リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判の時系列を、以下の表にまとめました。
時期 | 進展 |
2020年12月 | リップル社がSECに訴えられる |
2023年7月 | リップル社が一部勝訴する |
2023年10月 | SECの不服申し立てが断られる |
2024年3月 | リップル社がSECから罰金20億ドルを請求される |
2024年6月 | リップル社が正当な罰金額にするように求める |
2024年7月 | 両者が和解する可能性が高まる |
2024年8月 | リップル社の罰金額が1億2,500万ドルに減額される |
2020年12月:リップル社がSECに訴えられる
2020年12月、リップル社がSECに訴えられました。
SECの主張は、リップル社が仮想通貨リップル(XRP)を使って資金調達をした方法が「未登録の有価証券の販売にあたる」というものです。
XRPはリップル社が発行・運用する中央集権的な仮想通貨です。
リップル社がXRPを使って資金調達をする行為は「企業が自社株を売って資金を調達する方法と同じである」と、SECが主張しています。
2023年7月:リップル社が一部勝訴する
2023年7月、リップル社がSECとの裁判で部分的に勝訴しました。
有価証券の該当を判断する「Howeyテスト」において、XRPが有価証券の条件を満たさないと判断されたからです。
裁判結果を受け、リップル社は「裁判に勝利し、法的にもXRPが証券ではない」とSNSで発言しています。
しかし、判決では「機関投資家へのXRPの販売が有価証券法に違反する」として、SECの主張も一部認められたため、完全勝利とはなりませんでした。
2023年10月:SECの不服申し立てが断られる
2023年7月の裁判結果を受け、SECはアメリカの地方裁判所に再審を要求しました。
しかしSECによる不服申し立ては認められず、2023年10月に却下されています。
再びリップル社が認められ、投資家にとっても前向きな結果となりました。
2024年3月:リップル社がSECから罰金20億ドルを請求される
2024年3月、SECがリップル社に対して罰金「20億ドル(約3,000億円)」の支払いを要求しました。
2023年7月の裁判で「機関投資家へのXRPの販売が有価証券法に違反する」と指摘されたあとも、リップル社がXRPで資金調達を行っていたからです。
一方、リップル社はこの要求を「無謀な申し立て」や「脅し行為」だとして、SNSで強く反発しています。
2024年6月:リップル社が正当な罰金額にするように求める
2024年6月、リップル社はSECが要求した「罰金20億ドル」が正当な金額ではないとして、金額の見直しを要求しました。
根拠として、リップル社は「テラフォームラボとSECの訴訟結果」の例を挙げています。
仮想通貨の開発会社「テラフォームラボ」は、投資家に400億ドル(約6兆円)の損失を与えた詐欺行為により、罰金「44億7,000万ドル」の支払いを命じられました。
リップル社は「XRPの販売」と「詐欺行為」を比較し、罰金20億ドルが高すぎると主張しています。
2024年7月:両者が和解する可能性が高まる
2024年7月18日、リップル社のCEOがインタビュー内で「SECとの訴訟が近々解決するかもしれない」との予想を発表しました。
そのため、両者の間で和解交渉が進んでいる可能性があると言えます。
しかし具体的な日程や状況についての説明がないため、詳細は不明です。
リップル社の罰金額が1億2,500万ドルに減額される
2024年8月7日、アメリカの地方裁判所はリップル社に対して、証券取引法違反の罰金額を「1億2,500万ドル(183億円)」に減額する判決を下しました。
裁判官はリップル社に対し、今後証券取引法に違反しないよう命じたうえで、今回の判決を下しています。
裁判結果を受けて、リップル社のCEOは「勝った」と発言しました。
しかしSECが要求していた20億ドルから9割以上も減額されているので、今後はSECが再審を求めるかもしれません。
裁判中にリップル(XRP)を買う2つのメリット
2024年8月現在、リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判はまだ終わっていない可能性が高いです。
しかし裁判が終わっていなくても、仮想通貨リップル(XRP)には以下のようなメリットがあります。
- 勝ったときに利益が狙える
- 低コストかつスピーディーに送金できる
勝ったときに利益が狙える
リップル社がSECとの裁判に勝った場合、XRPが値上がりする可能性があります。
過去2回、リップル社がSECとの裁判で有利な判決を勝ち取ったときは、以下のようにXRPが値上がりしています。
時期 | 判決 | 値上げ幅 | 期間 |
2023年7月 | リップル社の一部勝訴 | 約56% | 約5日間 |
2024年8月7日 | リップル社への罰金額減額 | 約26% | 翌日 |
あくまで過去のデータなので、今後も値上がりするかはわかりません。
それでも裁判中にXRPを買っておけば、勝ったタイミングで値上がり益を狙える可能性があります。
XRPの将来性については「リップル(XRP)の将来性や今後は?気になる価格予想についても解説」で解説しています。
低コストかつスピーディーに送金できる
XRPを使えば、低コストかつスピーディーな送金ができます。
送金について、XRPとほかの仮想通貨の機能を以下の表にまとめました。
通貨 | 送金手数料(Coincheck) | 送金速度 |
リップル(XRP) | 約13円 | 約3~4秒 |
ビットコイン(BTC) | 約4,455円 | 約10分 |
イーサリアム(ETH) | 約1,906円 | 約15秒 |
主要な仮想通貨と比べると、XRPは送金しやすい通貨です。
SECとの裁判中であっても、技術的なメリットは変わらないので、XRPを使えば海外取引所などへの送金がスムーズに行えます。
「仮想通貨リップル(Ripple/XRP)とは?特徴や今後の見通し・将来性を徹底解説」では、リップルの特徴を詳しく解説しています。
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リップル(XRP)裁判のまとめ
本記事では、リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判について解説しました。
裁判の焦点は仮想通貨リップル(XRP)が有価証券かどうかであり、リップル社が勝てば新たな投資家が一気に増え、XRPが値上がりする可能性があります。
2024年8月時点ではリップル社への有利な判決で終わっていますが、今後SECが再審を要求する可能性もあるでしょう。
しかしリップル社とSECが裁判中であっても、将来的な値上がりや送金機能の使いやすさなど、XRPを活用するメリットはあります。
今後も裁判結果によってXRPが大きく値上がりするかもしれないので、リスクを考慮したうえで、XRPへの投資を検討してみてください。
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