2024年1月から投資期間無期限化・投資枠拡大した【新NISA】始めている人は始めている?!一方、始めない理由とは?~性別・年代別・世帯年収別に見た調査結果~
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■調査概要
【対象者】20歳以上の男女
【サンプル数】500人
【居住地】全国
【調査方法】ネットリサーチ
【調査実施日】2024年5月10日
【調査メディア】Mediverse
■背景
2014年1月に少額からの投資を行う方のためにスタートした「NISA(ニーサ)」。
通常、金融商品に投資した場合、売却時や配当金受取時に約20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資した金融商品から得られる利益は非課税となるため、「少額投資非課税制度」とも呼ばれています。
「NISA(ニーサ)」は、収益として手元に残る金額が多くなるのが特徴である一方、投資期間や投資額に上限があることなどが課題にありました。
それらの課題に対し、投資無期限化および投資枠拡大と法改正を行い、2024年1月に生まれたのが「新NISA」です。
そこで今回は、「新NISA」について、全国20歳以上の男女500人を対象に案件調査を実施いたしました。
■調査結果
「新NISA」認知度
国内におけるその認知度は、6割を超えていた。
男女別に見ると、「新NISA」認知度にはジェンダー差が見られており、男性は平均を上回る約7割、女性は約5割に留まっていた。
年代別に見ると、認知度が全体平均60.2%を上回っているのは、40代以上であることがわかる。中でも認知度がもっとも高かったのは、50代68.0%であった。
世帯年収別に見ると、「新NISA」認知度は世帯年収と見事に比例していた。300万円未満と1,000万円以上の世帯年収層には、その認知度に約2倍の差異が見られていたことからも、世帯年収が上がるごとに投資などの資産運用に関する情報に対してアンテナを張っている可能性が高いことが見受けられる。
「新NISA」実施率
「新NISA」を知っていると回答した60.2%のうち、実際に約4割がすでに開始していることがわかった。その一方で、現段階では開始していないものの、約4人に1人が検討中と回答しており、一定の顕在層があることも見逃せない。
男女別に見ると、「新NISA」実施有無にはジェンダー差が見られており、男性の方が意欲的であることがうかがえる。かたや、検討中と回答した顕在層は男女ともほぼ同率であった。
年代別に見ると、「新NISA」実施率がもっとも高かったのは、20代55.8%となっており、過半数を占めていた。対して、60代は未実施が過半数の55.6%を占めており、対照的な結果が出ていた。
世帯年収別に見ると、「新NISA」実施率は、世帯年収層ごとに実施済・未実施・検討中の割合にそれぞれ異なる傾向が見られた。なお、実施済が過半数を超えていたのは、世帯年収1,000万円以上のみであった。
「新NISA」保留理由
「新NISA」の実施有無に対して検討中と回答した23.6%に向け、「新NISA」を始める上で懸念点となっていることを聞いてみると、TOP3は、「投資のリスクが怖い」「投資できる余裕資金がない」「投資の仕組みがわからない」がランクインしており、興味関心はあるものの、消極的にならざるを得ない背景が垣間見えた。
男女別に見ると、「新NISA」を検討中とする理由にはジェンダー差が見られた。TOP3にランクインしていたのは男女ともに同一であるものの、各順位は異なり、それぞれ首位となっていたのは、男性は「投資できる余裕資金がない」「投資のリスクが怖い」が同率47.5%に対し、女性は「投資の仕組みがよく分からない」が過半数を超える51.6%を占めていた。
また、女性の2倍以上の男性が「相場が悪い」を理由に挙げていることから、男性は女性に比べ、「新NISA」というよりも投資そのものに対しての懸念点を抱いている傾向がうかがえる。
年代別に見ると、「新NISA」を検討中とする主要理由は、年代によって異なる傾向が見られていた。
各年代における上位をクローズアップしてみると、20代「投資の仕組みがよくわからない」66.7%、30代「投資できる余裕資金がない」「投資のリスクが高い」同率38.5%、40代「投資できる余裕資金がない」52.6%、50代「投資のリスクが怖い」50.0%、60代「投資の仕組みがよく分からない」「投資できる余裕資金がない」「投資のリスクが怖い」同率41.7%と、年代によってばらつきが出ていることから、それぞれのライフスタイルなどが要因の一つとして考えられる。
世帯年収別に見ると、「新NISA」を検討中とする主要理由は、世帯年収ごとによっても異なる傾向が見られていた。
300万円~500万円の世帯年収層は、「投資の仕組みがよく分からない」「投資できる余裕資金がない」「投資のリスクが怖い」「投資について調べたり、資産管理に時間をかけるのが面倒」の4つの理由が同率首位の37.5%で並んでいるのが特徴的であった。
また、500万円~700万円の世帯年収層は「投資のリスクが怖い」、700万円~1,000万円の世帯年収層は「投資できる余裕資金がない」がそれぞれもっとも高く、いずれも過半数を超えていた。
さらに、300万円以上の世帯年収層では、世帯年収が上がるごとに「周りに投資をしている人がいない」を理由と挙げる割合が下がっていることから、裏を返せば、世帯年収と比例して周りも投資している割合が高くなっていることが推察される。
総論
今回のアンケート調査結果では、「新NISA」を6割以上が認知しており、認知層の約4割(39.9%)がすでに実施していることが判明いたしました。
また、「新NISA」の実施率は、性別・年代・世帯年収がいずれも大きく影響していることが明らかになりました。
一方、「新NISA」の実施有無に対して、検討中と回答した層にクローズアップし、その理由を紐解いていくと、こちらも性別・年代・世帯年収のいずれもが要因となっていることが見受けられました。
投資期間無期限化・投資枠拡大と法改正され、一定の認知層にとっては、より需要が高くなることが推測される「新NISA」ですが、今後、現時点で検討中と回答している層がどのような動きを見せていくか注目です。
・過去のアンケート調査結果はこちら
https://www.for-it.co.jp/mediverse/results/
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