Suiとは?特徴と将来性・今後や買い方について解説
Suiとは?Moveを採用するブロックチェーン

Suiは、Move言語を採用し高い性能などを特徴とするブロックチェーンと、プロジェクトの総称です。
元Diem開発者が中心となって開発が進められており、次世代のブロックチェーンとして注目を集めています。
上記のような背景から、Diemから継承している技術や特徴などが多く見られ、他のMove系プロジェクト(Aptosなど)との類似点なども見られます。
2023年1月時点で、メインネットのローンチは行われておらず、テストネットでの運用に留められていますが、今後近いうちにローンチの可能性を指摘する声も少なくありません。
著名なVCから、巨額の資金調達などにも成功しているため、注目したいポイントが多いプロジェクトであると言えるでしょう。
Suiの4つの特徴
これから、Suiの特徴について性能や仕組みなどの観点から、いくつか解説していきます。
Suiが持つ特徴的なポイントをチェックしていきましょう。
高い性能とセキュリティ
Suiは、従来のブロックチェーンと比較しても、高い処理性能を持ちます。
Suiがテスト段階で行った数値によると、一般的なノートパソコンをバリデーターに用いたテストで、1秒あたり12万件のトークンを転送トランザクションの実行に成功しています。
単純にTPSにすると12万TPSということになり、これはこれまで高い処理性能を持つとされていたSolanaといったブロックチェーンを上回るポテンシャルを持つ数値です。
従来までのブロックチェーン(特にイーサリアム)では、処理性能の問題から多数の問題が見られました。
というのも、イーサリアムのようなスマートコントラクトを実装するブロックチェーンでは、アプリケーションなどを構築可能です。
しかし、ブロックチェーン上に構築されたさまざまなアプリケーションが大量のトランザクションを発生させることで、ブロックチェーン上で渋滞が発生し、トランザクション(取引)が通りにくくなったり、手数料が高騰するといった問題が発生していました。
そのため、例えば単純な取引を行うだけで数千円から数万円(一時的な数値ではあるものの)の手数料がかかるといった問題が見られました。
Suiが持つ高い処理性能は、上記のようなブロックチェーンにおける問題を解決できるポテンシャルを持ちます。
Suiのように、高い処理性能が実現し、大量のトランザクションを処理できるようになることで、よりさまざまなユースケースで、ブロックチェーンを利用できる様になる可能性があります。
コンセンサスとトランザクション処理
Suiが上記したような処理性能を実現するために、さまざまな方法・技術を用いています。
代表的なものを挙げると、コンセンサスの使い分けと並列処理などが挙げられます。
というのも、Suiでは単純で一般的な利用・送金など(トランザクション)に対しては、一般的なブロックチェーンほど厳しいコンセンサスを通しません。
(ブロックチェーンでは、トランザクションに対して何らかの方法でコンセンサスを通した上で、ブロックに記録することで、不正などを防止します)
具体的には、単一所有者(アドレス)と単一のオブジェクト(一般的なトークンやNFT)のみに影響を及ぼすようなトランザクションの場合は、簡易的な方法でトランザクションを処理、合意を行います。
一方で、より複雑であり複数の所有者やオブジェクトに影響を与えるようなトランザクションに対しては、厳格なコンセンサスが実行されます。
つまり、トランザクションの中身・特性によって、トランザクションを処理する過程・厳しさを変化させることで、一般的な用途や通常の使用では、使用感を損なわなせずにセキュリティを維持します。
Moveの採用
Suiは、開発言語はMoveです。
Moveは、Diemの開発に伴って開発された言語となっており、Suiが持つさまざまな特徴と相性の良い特性を持っています。
Moveは、イーサリアムにおけるSolidityにあたる存在であり、Suiを用いてスマートコントラクトを作成する際などにも用いられます。
Suiの開発チームは、Moveを採用することで、なりすましやポイズントークン問題などを解決可能と考えています。(実際には運用が始まっていないため、何らかの問題が発生する可能性は否定できません)
ただし、Moveを採用していることからEVMとの互換性を持ちません。
EVMとの互換性を持たないことから、Ethereumの開発者などを直接的に呼び込むことは難しい可能性があります。
著名なVCや企業からのサポート
Suiは、著名なVCや企業からの資金調達に成功しており、過去には1度の資金調達で3億ドルの資金調達に成功したこともありました。
その一部を紹介すると、以下の通りです。
- a16z
- Jump Crypto
- Binance Labs
- Coinbase Ventures
- 電通ベンチャーズ
業界の中で大きな知名度を持つ企業が並んでいますが、日本人にとっては電通ベンチャーズが並んでいることに驚きを持つかもしれません。
著名なVC・企業からの資金調達に成功すると、大規模にプロジェクトを進められるのはもちろん、各出資企業とのコラボレーション・提携なども期待できます。
このことから、近年では資金調達の額面とその出資元に注目が集まることが少なくなく、著名なVC・企業から資金調達に成功しているSuiの強みに挙げられるでしょう。
Suiの将来性・今後
これから、Suiの将来性や今後について解説していきます。
Suiのこれからについて、いくつかのポイントをチェックしていきましょう。
メインネットのローンチはいつか?
Suiは、まだメインネットをローンチしていません。
そのため、本格的な運用はスタートしておらず、まだまだ全容を把握しにくいプロジェクトになっています。
しかし、着実にメインネットに向けての開発は進んでおり、2022年11月にはメインネットの運用もスタートしています。
テストネットの運用を経て、いくつか段階的なテストネットの変更が加えられる予定になっており、少なくとも2023年以内にはメインネットのローンチが行われる可能性があります。
メインネットが安定的に運用されるか?
次に注目したいのは、メインネットの運用が成功するか?という点です。
Suiは、これまでのブロックチェーンでも見られないような試みをいくつか行っており、不明点も少なくありません。
そのため、メインネットがこれまで発表していたようなスペックを安定的に出して、しっかりと成功するのか?という点も注視していきたいでしょう。
一例ではありますが、類似の技術を用いてるAptosは現時点では安定的な運用に成功しており、Suiもそれに続くのか?というのは注目ポイントです。
プロジェクトの開発が進むか?
Suiは、スマートコントラクトを利用してさまざまな開発が可能なプラットフォームとしての特性を持つプロジェクトです。
そのため、Ethereumのように開発が進むのか?というのは、1つの注目ポイントであると言えるでしょう。
開発が進みプロジェクトの利用が広まることで、Suiのネイティブトークンである「SUI」の需要が広まっていくことも期待できます。
現時点で、いくつかプロジェクトはSuiでの開発を発表しており、特にDeFiとゲームの領域でSuiでの開発が進んでいるという情報が確認できます。(ただし、開発段階の情報です)
Aptosなどとの競争に勝てるか?
元Diem開発者・Moveの採用といったSuiと類似点を持つプロジェクトは、いくつか存在しています。
その中でも、既に多額の資金調達を受けていたり、メインネットをローンチしているものとして「Linera」、「Aptos」などが挙げられます。
特に、Suiとポジションが被っているのは「Aptos」であると言えるでしょう。
Aptosは資金調達も数億ドル規模で成功しており、資金調達元などにも同じVCが見られます。
一方のLineraは資金調達額が数百万ドルに留まっており、知名度・開発進捗などもSui・Aptosと比べると、発展途上の印象が否めません。
いずれにせよ、同じような技術・メンバーによって開発が進められている3者には、注目していきたいと言えるでしょう。
Suiの購入方法・買い方
Suiは、現時点でメインネットをローンチしていないことから、Suiのネイティブトークンである「SUI」を購入することはできません。
そのため、現時点では国内・海外仮想通貨取引所問わずに、購入は不可です。
ただし、既にローンチされているAptosの例を考慮すると、主要な海外仮想通貨取引所においてSUIが取り扱われる可能性が高いでしょう。
Suiに出資しているBinanceなどは特にSuiのローンチに伴って、SUIを上場させる可能性が高いでしょう。
また、Suiはトークンの発行に伴う使い道として、コミュニティへの配布を予定しているので、インセンティブテストネットのようにエアドロが期待できるイベントなどに参加するのも良いでしょう。
Suiについてまとめ
この記事では、Suiについて解説しました。
Suiは、現状ではテストネットでの運用にとどまっているまだまだ試験的なプロジェクトです。
そのため、不明な点が多いものの、Suiに注目している方は、Suiの運営は情報発信に積極的なので、Sui関連のTwitter・ブログなどをウォッチしていきましょう。
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