仮想通貨セルシウス(CEL)とは? 破綻事件の背景や今後の動きを解説
セルシウス(CEL)とは
ティッカーシンボル | CEL |
承認アルゴリズム | PoS |
時価総額 | 611億円(2022年12月6日現在) |
時価総額ランキング | 143位(2022年12月6日現在) |
最大供給料 | 695,658,160 CEL |
発行 | 2018年6月 |
公式サイト | https://celsius.network/ |
セルシウス(CEL)は金融プラットフォームプロジェクトで利用されるネイティブトークンです。米セルシウス・ネットワーク社が発行、運営しています。
高い利息配当で話題に
セルシウス(CEL)のプロジェクトでは、独自ブロックチェーン「Celsius Network」上で仮想通貨を担保にした貸付やローンなどを提供。旧来の金融機関よりも高い金利で預け入れることができ、また借り入れる際には低い金利で利用することができる、利便性の高いサービスでした。
日本でも「青汁王子」で知られる実業家の三崎優太氏が保有を明言し話題になりましたが、2022年に破綻しています。
セルシウス(CEL)の価格動向
リリース直後の2018年10月の時点では、セルシウス(CEL)の価格は約0.05ドルでした。
2020年9月から価格が急騰し、2021年4月には史上最高値となる7.73ドルを記録。9ヶ月で22倍以上に値上がりしました。
その後約3ヶ月間は7ドル前後で推移していましたが、徐々に下落し2022年6月に0.36ドルまで落ち込みます。
同じタイミングでセルシウスの出金停止が発表されました。
8月には4ドルまで急激に上昇しますがごく一時的なものでした。価格は数日で急落し、2022年12月時点で0.45ドル付近を推移しています。
セルシウス(CEL)の買い方
セルシウス(CEL)の買い方を紹介します。
セルシウス(CEL)を購入できる取引所
日本国内でセルシウス(CEL)を購入できる取引所はありません(2022年12月6日現在)。
海外では主に以下の取引所で購入できます。
- Bittrex
- Bitfinex
- Uniswap
- Bancor Network
- OKX
- Bybit
- Gate.io
- Huobi Global など
USDT建(CEL/USDT)の取引がほとんどですが、ビットトレックスなど一部の取引所ではBTC建(CEL/BTC)やETH建(CEL/ETH)の取り扱いがあります。
またUniswapやBancor NetworkなどDEXの取引量も多くなっています。
セルシウス(CEL)を購入する手順
最も手間がかからないのは、CEL/BTCペアがある取引所にビットコイン(BTC)を送金してセルシウス(CEL)を購入する方法です。
しかしビットコイン(BTC)は送金手数料が高く、また送金に最大で1時間ほどかかってしまいます。
送金手数料を抑え購入までのスピードを早める方法として、XRPを使う方法を紹介します。
- 国内取引所でXRPを購入する
- XRPを海外取引所に送金する
- XRPでテザー(USDT)を購入する
- テザー(USDT)でセルシウス(CEL)を購入する
またDEXを使うと取引手数料を抑えることができます。ただしほとんどのDEXは使い方に関する日本語情報も少なく知識や経験がないと扱いづらいため、自信がない場合はBittrexなどの取引所を使うのが良いでしょう。
セルシウス(CEL)の破綻事件
セルシウスネットワーク社は2022年6月に顧客資産の出金を停止し、翌7月に米当局に破綻を申請しました。
原因は「資金繰りの悪化」
2022年前半は市場の急落や、ヘッジファンドであるスリーアローズキャピタル社(Three Arrows Capital)の債務不履行が報じられるなど、マイナスの材料が立て続けに発生した時期でもあります。
そのため資金繰りが悪化したことで破綻に至りました。
投資家への虚偽情報を公表も
直接の破綻原因は市況の悪化による資金繰りにありますが、不誠実な経営が明るみに出ています。
当局の調査によると、支払いのための資金が不十分であることを投資家に隠蔽し「利益を上げている」と虚偽の情報を公表していたことが指摘されています。
また債務超過を隠蔽するためにCELの不正な価格操作を行っていた可能性もあるとしています。
インフルエンサーにも集まる批判
セルシウス(CEL)への投資が加熱した理由のひとつは、インフルエンサーや大口投資家が取り上げたことです。
そのため当時セルシウス(CEL)から報酬を受け取り好意的な投稿をしていたインフルエンサーにも批判が集まっています。
セルシウス(CEL)の今後
セルシウス・ネットワーク社は2022年7月に再建プランを提出。マイニングや資産売却により資金を捻出、活用するとしています。
またグループ企業の売却についてもすでに裁判所の承認が下りており、12月には米大手暗号資産投資会社ギャラクシーデジタル社がセルシウス傘下企業を買収しました。
しかしポンジ・スキーム(詐欺)であるとの批判も噴出し、債権者らが集団訴訟の準備を行なっているとの報道も出ています。
セルシウス(CEL)自体は今でも取引ができるので、今後スムーズに売却や再建プランの進捗が、債権者への債務返還だけでなくトークンの価格にも影響する可能性があります。
まとめ
セルシウス(CEL)は利用者の利便性を追求した新しい金融プラットフォームとして誕生しました。市況悪化の余波を受けて経営破綻しました。
虚偽の情報提供や資金繰りのずさんさが調査によって明らかになっていますが、今後の再建計画次第ではないでしょうか。
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