ビットコイン(BTC)の半減期とは?特徴や価格への影響・2024年の予想も徹底解説
ビットコイン(BTC)の半減期とは?
ビットコイン(BTC)の半減期とは、新しく発行される通貨の数量が、以前の数量よりも半減することです。
ビットコイン(BTC)の総発行枚数は、プログラムによって設定されており、上限の2,100万枚以上発行されることはありません。
ビットコイン(BTC)は、約10分ごとに新しく通貨が発行されるプログラムが設計されています。
しかし、このペースで通貨を発行してしまうと、すぐに発行枚数の上限に達してしまいます。
供給量が多くなることを防ぐために、ビットコイン(BTC)は定期的に発行枚数を半減し、需要と供給のバランスがとれるようにプログラムされています。
ビットコイン(BTC)が新規発行されるタイミングは、売買取引や送金の記録を承認するマイニングが行われたときです。
マイニングをおこなう人をマイナーと呼び、取引の承認作業を最初に成功させたマイナーには、報酬としてビットコイン(BTC)が支払われます。
ビットコイン(BTC)の半減期のポイント
ビットコイン(BTC)の半減期に関するポイントは以下の通りです。
- 半減期は4年に1度訪れる
- 急激なインフレを防ぐ
- マイニング企業やマイナーの数が減少する
- 半減期ごとに価格への影響は少なくなる
- 次回の半減期は2024年
詳しく解説します。
半減期は4年に1度訪れる
2008年10月に「サトシ・ナカモト」という匿名の人物が、インターネット上でビットコイン(BTC)のアイデアを発表し、翌年には最初の取引が行われました。
ビットコイン(BTC)のプログラムでは、4年に1度半減期が訪れるように設計されています。
ビットコイン(BTC)が発行されたばかりの2009年には、マイニングの報酬としてマイナーに支払われるビットコイン(BTC)は50BTCでした。
その後は4年ごとに発行枚数は減少していき、すべてのビットコイン(BTC)が発行される2140年で半減期も終了する予定です。
急激なインフレを防ぐ
半減期が設定されている理由は、モノの価格が急上昇するインフレを抑えるためです。
インフレとは、通貨の価値が下がり、相対的にモノの値段が上がる現象です。
通貨の発行枚数が増え続けると、市場への供給が多くなり、希少性が失われて通貨の価格は下がります。
ビットコイン(BTC)の発行枚数が増えて誰でも簡単に手に入る状態だと、他の暗号資産(仮想通貨)やモノの価値が高くなるインフレが起こります。
円やドルなどの法定通貨は、中央銀行や政府などがインフレが起きないように、発行枚数を調整しています。
ビットコイン(BTC)は特定の管理者はいませんが、徐々に発行枚数を減らすプログラムによって、急激なインフレを防いでいます。
マイニング企業やマイナーの数が減少する
マイニング企業やマイナーは、送金や取引の承認作業に成功すると、報酬としてビットコイン(BTC)を獲得します。
マイニングをするためには
- 高性能のパソコン
- マイニングマシン
- 冷却装置
- サーバー代
- 電気代
など、多くの設備が必要です。
半減期によって報酬が減ったマイニング企業やマイナーは、採算が合わなくなると、事業を撤退する可能性があります。
事業を撤退する時に、保有しているビットコイン(BTC)を大量に売却することで、価格にも影響が出てくるでしょう。
ビットコイン(BTC)誕生時は個人でマイニングに参加する人もいましたが、報酬の減少や大規模なマイニング企業との競争があり、現在では少なくなっています。
半減期ごとに価格への影響は少なくなる
半減期を重ねるごとに、ビットコイン(BTC)の価格に与える影響は少なくなると考えられています。
次回の半減期が行われる2024年以降の新規発行枚数を見てみると
- 2024年 6.25BTC→3.125BTC
- 2028年 3.125BTC→1.5625BTC
- 2032年 1.5625BTC→0.78125BTC
- 2036年 0.78125BTC→0.390625BTC
と、徐々に数量は減少しています。
マイナーへの報酬が50BTCから25BTCへ減少する場合と、0.78125BTCから0.390625BTCへ減少する場合を比べると、後者のほうが影響は小さいです。
徐々に半減期の影響は少なくなり、ビットコイン(BTC)の価格は安定すると予想されています。
次回の半減期は2024年
次回おこなわれる半減期は、2024年に予定されています。
これまでよりもビットコイン(BTC)を所有する企業や投資家は増えており、価格が上がると予想した場合は、大量に通貨を購入する可能性があります。
半減期の詳しい日時は決まっておらず、マイニングの難易度によって多少時期は前後します。
マイニングは通貨の取引や送金情報と過去の取引情報を確認し、新しいブロックを作るためのハッシュ値やナンス値を探しています。
ブロックが新しく作られるごとにマイニングの難易度は上がりますが、約10分でマイニングが完了するように日々調整されています。
現在は正確な日時はわかりませんが、半減期が近くなると詳しい時間まで特定できます。
半減期後のビットコイン(BTC)価格の推移
ここでは、過去のチャートを分析して、価格の推移を解説します。
1度目の半減期
2012年の時点では、まだまだビットコイン(BTC)の知名度は低く、所有する人も限られています。
当時のビットコイン(BTC)の価格は、1BTC=1,000円ほどでしたが、2013年12月には1BTC=11万円の価格がついています。
半減期後の約1年半で、110倍も価格が上昇しました。
2013年にビットコイン(BTC)の価格が上昇した理由は、2010年にギリシャで起こった金融危機と、キプロスの銀行の不良債権問題が関連していると言われています。
2010年にギリシャが財政赤字を隠していたことが明らかになり、ギリシャ国債の価格が暴落。
ギリシャ国債を多く所有していたキプロスの銀行の経営が悪化し、銀行の預金者がユーロを売却して、資産をビットコイン(BTC)へ避難させています。
キプロス銀行の利用者が多くのビットコイン(BTC)を購入したことも、2013年に価格が上昇した要因です。
2度目の半減期
2016年になるとビットコイン(BTC)の知名度も上がり、所有する人も増えています。
当時の価格は、1BTC=約6万5千円でしたが、2017年12月20日には1BTC=200万円まで高騰しています。
半減期の後に1度価格を下げていますが、年末にかけて徐々に価格が上昇。
2017年は暗号資産(仮想通貨)市場全体がバブルだったこともあり、大きく価格を上昇させました。
3度目の半減期
2020年には多くの企業や投資家がビットコイン(BTC)を所有し、2016年に比べても市場規模は拡大しています。
2020年の3月に1度価格を大きく下げていますが、コロナウイルス感染症の影響で、世界中の経済活動がストップしたことも原因の1つです。
半減期の時点で1BTC=約93万円だった価格は徐々に上昇し、2021年11月9日には1BTC=777万円という高値をつけました。
アメリカを中心に経済を進めるための金融緩和をし、多くの資金が暗号資産(仮想通貨)市場にも流れてきたことが、価格を上昇させた要因です。
半減期がビットコイン(BTC)に与える影響を解説
半減期がビットコイン(BTC)に与える影響を
- 価格への影響
- マイニング企業やマイナーへの影響
- 投資家への影響
以上3点に分けて解説します。
価格への影響
半減期が来るたびに市場へ供給されるビットコイン(BTC)の数量は減少するので、価格への影響は大きいです。
現在は暗号資産(仮想通貨)を所有する企業や個人も増えており、エルサルバドル共和国や南アフリカ共和国では、法定通貨としてビットコイン(BTC)を採用しています。
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)は、投資家心理の影響で価格が大きく変化します。
半減期の後に価格が上昇するという情報が浸透し、ビットコイン(BTC)の購入量が増えることで、価格が大きく上る可能性があります。
マイニング企業やマイナーへの影響
半減期の後にはマイニングの報酬が半減するので、マイニング企業やマイナーへ大きな影響を与えます。
マイニングでの報酬が減り採算が合わなくなると、事業から撤退する企業も増えるでしょう。
2021年に大きく価格を上げたビットコイン(BTC)ですが、2022年は価格を大きく下げました。
長期的に価格が下がっていることで、一部のマイニング企業は資金を得るために、ビットコイン(BTC)やマイニングマシンを売却しています。
このように企業が大量のビットコイン(BTC)を売却した場合は、通貨が市場へ大量に供給されます。
需要よりも供給が多くなることで、ビットコイン(BTC)の価格が下がることが予想されます。
投資家への影響
過去のチャートを確認すると、半減期の翌年にビットコイン(BTC)の価格は上昇しています。
投資家は価格が上がる前にビットコイン(BTC)を購入し、価格が上がった後に売却することで、大きな利益をあげられるでしょう。
しかし、価格の見極めは非常に難しく、プロの投資家でも予想することは困難です。
おすすめの投資方法は、長期的にビットコイン(BTC)を購入する積立投資です。
短期ではなく長期での投資を前提に、毎月や2週間に1回などと、期間を決めてビットコイン(BTC)を購入します。
購入する日にちと金額をあらかじめ決めておくことで、短期的な価格の変動を気にすることなく購入可能です。
ビットコイン(BTC)を購入するための取引所は、初心者でも簡単に口座が開設できるビットポイント(BITPOINT)がおすすめです。
取引ツールも使いやすく、各種手数料も無料で使える取引所です。
ビットポイント(BITPOINT)の詳しい解説は、以下の記事で確認できます。
筆者は暗号資産(仮想通貨)取引所を国内外合わせると15の取引所を開設しています。
今回はその中でも、初心者が簡単に開設できるビットポイント(BITPOINT)という国内暗号資産(仮想通貨)取引所の口座開設方法を紹介します!
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これから暗号資産(仮想通貨)投資を始める方は、ぜひ参考にしてください。
ビットコイン(BTC)半減期のQ&A
ビットコイン(BTC)の半減期によせられる質問を3点、紹介します。
ビットコイン(BTC)以外にも半減期のある通貨はありますか?
ビットコイン(BTC)以外にも
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ジーキャッシュ(ZEC)
- モナコイン(MONA)
- ライトコイン(LTC)
などの通貨に半減期があります。
ただ、半減期を設定している通貨は比較的少なく、イーサ(ETH)やリップル(XRP)などの暗号資産(仮想通貨)には半減期が設定されていません。
通貨ごとに発行枚数の制限やバーン(焼却)などを行い、価格が大きく下がることを防いでいます。
ビットコイン(BTC)は少額から購入できますか?
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)は、少額からでも購入できます。
2022年12月現在、ビットコイン(BTC)価格は230万円をこえていますが、必ず1BTC以上を購入する必要はありません。
ビットコイン(BTC)は小数点以下の単位でも購入でき、ビットポイント(BITPOINT)では、500円から購入が可能です。
国内外問わず多くの取引所では、少額から暗号資産(仮想通貨)の購入に対応しています。
はじめて暗号資産(仮想通貨)を購入する場合は、少ない金額から購入することをおすすめします。
半減期の後は確実に価格が上がりますか?
これまでのチャートを確認すると、半減期の翌年にビットコイン(BTC)の価格は上昇しています。
次回の半減期の後も、価格が上る可能性は高いです。
しかし、直近の経済状況や暗号資産(仮想通貨)市場の状況で、通貨の価格は大きく変動します。
日々の経済ニュースや最新の暗号資産(仮想通貨)情報を確認し、購入する場合はご自身の判断でお願いします。
ビットコイン半減期のまとめ
本記事では、ビットコイン(BTC)の新規発行枚数が減少する半減期について解説しました。
現在は多くのメディアが暗号資産(仮想通貨)の価格を予想し、たくさんの情報を見ることができます。
半減期の前後では価格が大きく上下することがあり、マイニング企業やマイナー、多くの投資家へ影響を与えています。
ビットコイン(BTC)を購入する場合は常に最新の情報を確認し、無理のない範囲で投資をおこなってください。
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