仮想通貨のアービトラージとは?やり方・メリット・デメリットを徹底解説
アービトラージとは?
アービトラージは、2つの取引所間の価格差を利用して儲けをねらう取引手法です。
別名「裁定取引」と呼ばれており、仮想通貨以外にもFXや株式投資などで用いられています。
仮想通貨市場では、取引所によって仮想通貨の価格に差が出る場合があり、その差益をねらうのがアービトラージの特徴です。
例えば、取引所Aが1BTC=300万円、取引所Bが1BTC=303万円だったとします。この場合、取引所Aで1BTCを購入し、取引所Bに送金して売却すると単純計算で3万円の利益が出ます。
もちろん、手数料や価格変動などによって利益は左右されますが、「安く買って高く売る」のがアービトラージの基本的な仕組みとなります。
アービトラージのやり方
ここからは、仮想通貨アービトラージのやり方を解説していきます。
- 2つ以上の取引所を準備
- 取引所に入金
- 取引所ごとの価格をチェック
- 価格が低い取引所で仮想通貨を購入
- 価格が高い取引所に送付して売却
順番に進めていきましょう。
2つ以上の取引所を準備
アービトラージは取引所間の価格差をねらった取引方法なので、最低でも2つ以上の取引所を用意する必要があります。
また、取引所の数が多いほど価格差を見つけられる可能性も高まるので、できる限り多くの取引所を用意するのがおすすめです。
下記におすすめの取引所を記載するので、口座開設の参考にしてください。
- Binance:約600種類の通貨数
- Gate.io:約1,400種類の通貨数
- KuCoin:約700種類の通貨数
- GMOコイン:送金手数料が無料
- DMM Bitcoin:送金手数料が無料
取引所に入金
複数の取引所を用意できたら、取引所に日本円や仮想通貨を入金します。
国内取引所の場合は日本円で問題ありませんが、海外取引所の場合はBTCかUSDTをあらかじめ保有しておきましょう。
なぜなら、ほとんどの海外取引所ではBTCやUSDTが基軸通貨となっており、さまざまな仮想通貨の決済手段として使えるからです。
なお、入金額は多ければ多いほど稼ぎやすいですが、あくまでも余剰資金の範囲内でとどめておくことをオススメします。
取引所ごとの価格をチェック
続いて、取引所ごとに仮想通貨の価格をチェックします。
この時に重要なのが「流通量が多い仮想通貨は狙わない」ことです。BTCやEHTなどの時価総額が高い仮想通貨は取引量が多く、価格に差が生まれづらいです。
価格差をチェックする際は、時価総額が低くて流動性があまり無い仮想通貨をチョイスしましょう。
また、価格差のチェックは取引板を見て行いますが、何度も画面を切り替えていると不便です。そのため、複数モニターで観察するか、もしくは画面を分割して観察することをおすすめします。
価格が低い取引所で仮想通貨を購入
価格差が大きい仮想通貨を見つけたら、価格が低い方の取引所で仮想通貨を購入しましょう。
なお、注文する際は「成行注文」ではなく、価格を指定する「指値注文」で購入するようにしてください。
価格が高い取引所に送付して売却
購入が完了したら、価格が高い方の取引所に送付して売却します。
なお、売却する際は、価格が変動していないかを確認することが大切です。価格が下がって収益が出ないようなら、売却を保留して再び上昇するタイミングを狙うのも手段の1つです。
売却が完了して利益が出れば、アービトラージは成功です。
アービトラージのメリット
アービトラージのメリットは下記のとおりです。
- 相場に動きが無くても利益を狙える
- 専門的な知識が不要
- 取引リスクが低い
それぞれ見ていきましょう。
相場に動きが無くても利益を狙える
一般的な取引では、仮想通貨の価格が大きく変動しないと利益を狙うことはできません。
しかし、アービトラージでは取引所同士の価格差があれば利益を狙えるので、市場に動きがない時期でも資産を増やすことができます。
仮想通貨市場が停滞していて利益を狙いづらい時は、アービトラージを活用してみましょう。
専門的な知識が不要
アービトラージの基本原則は「安く買って高く売る」なので、専門的な知識やトレードスキルは必要ありません。
もちろん、取引板のチェックや仮想通貨の売買における最低限の知識は必要ですが、テクニカル分析などに比べるとハードルはかなり低いです。
専門的なスキルが無くても大きな利益を得たい方は、アービトラージの活用をおすすめします。
取引リスクが低い
アービトラージは、通常の取引よりもリスクが低いです。
一般の取引では、仮想通貨を保有している間に価格が変動し、大きな損失につながるリスクがあります。
しかし、アービトラージでは仮想通貨を購入後すぐに売却するので、保有期間はかなり短いです。価格変動による損失リスクがほとんど無いため、取引によるリスクは限定的と言えるでしょう。
アービトラージのデメリット
アービトラージのデメリットは下記のとおりです。
- 送金している間に価格差が無くなるケースがある
- まとまった資金がないと儲けは小さい
それぞれ確認していきましょう。
送金している間に価格差が無くなるケースがある
アービトラージでは、仮想通貨を送金している最中に価格差が無くなってしまうケースがあります。価格差が無くなると利益が出ないので、手数料分が損失となります。
なお、価格変動を避けるためには、2つの取引所で「買い」と「売り」を同時におこなうのがオススメです。
具体的には、価格が高い取引所でロング(買い)、価格が低い取引所でショート(売り)を同時に行います。その後、ロングで購入した仮想通貨を価格が低い取引所に送金してショートを決済すれば、価格変動のリスクを回避して収益を上げることが可能です。
まとまった資金がないと儲けは小さい
取引所間で発生する価格差は、そこまで大きくならないのが現実です。そのため、少額でアービトラージを行うと、場合によっては利益よりも手数料の方が大きくなってしまいます。
アービトラージでまとまった収益を狙うためには、ある程度多くの資金を用意したり、何度も繰り返し取引を行うことが必要です。
ただし、投入資金はあくまでも余剰資金の範囲内でとどめるようにしましょう。
アービトラージは初心者にもおすすめの取引手法【まとめ】
今回の記事では、仮想通貨のアービトラージの概要や始め方などを解説しました。
アービトラージは専門的なスキルが必要なく、リスクが比較的小さいのがメリットと言えます。ただし、送金中の価格変動によっては利益が出ない可能性があるのも事実です。
アービトラージは初心者にもおすすめの取引手法ですが、必ず余剰資金で始めることを心がけましょう。
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