RWAとは?仮想通貨投資で注目されるリアルワールドアセットを徹底解説

RWAとは?仮想通貨投資で注目されるリアルワールドアセットを徹底解説

RWAとは?仮想通貨投資で注目されるリアルワールドアセットを徹底解説

現在、仮想通貨市場だけでなく金融市場からも注目されているのがRWA銘柄です。

RWAは、ビットコインなどの従来の仮想通貨にはない特徴を持っています。RWAの特徴や他の仮想通貨との違いを理解することで、投資の幅が広がって、より効率よく資産を増やせる可能性が高まります。

本記事ではRWA銘柄の特徴や役割を解説するとともに、メリットや投資するうえでの注意点についても紹介します。

また、RWA銘柄で投資をするにあたってのおすすめ銘柄や、具体的なRWAを購入する方法についてもまとめています。

RWAとは?仮想通貨における意味と概要

RWAは他の仮想通貨とは異なる定義や目的で開発されているため、ビットコインなどと比べると特徴も独特です。

以下で紹介するRWAの定義や目的を理解して、効率のよい仮想通貨投資を始めましょう。

RWA(Real World Asset)の定義

RWAとは、「Real World Asset(リアルワールドアセット)」の略で、現実世界の資産をブロックチェーン上にトークン化した仮想通貨です。

具体的には、不動産や株式・債券・コモディティなど、従来は現物取引が中心だった資産をデジタル化しています。現物資産がトークン化されれば、仮想通貨と同様に売買が可能です。

RWAによって、まとまった資金が必要だった現物資産の投資も、小口投資ができるようになります。

投資を始めるにあたって多額の資金を用意する必要がないため、より多くの投資家が参加できるようになります。また、市場における流動性の確保にも大きく貢献すると期待されています。

難解な概念かと思いますが、例えば「米国テスラ社の株価に連動する仮想通貨」のようなものです。

いわゆるステーブルコインはドルや円などの法定通貨と価格が一致するように設計されていますが、RWAは法定通貨ではなく、特定の企業の株価や石油、金、銀など「価値があるモノ」の価値に連動するように設計されています。

RWA(Real World Asset)の仕組み

RWAへの投資の基本的な仕組みは、従来の仮想通貨投資と同じです。

ブロックチェーン上にトークン化されたRWA銘柄を購入し、その資産の価値変動によって投資資産が増減します。購入価格よりも現物資産の価値が上がると、連動したRWAトークンの価格も上昇します。

上昇したタイミングで売却すれば、利益を得られるというのがRWAを用いた仮想通貨投資の一連の流れです。

他の仮想通貨と違うのは、RWAが現物資産の価値に裏付けされていることが特徴です。

RWAの目的

RWAは世界の金融市場の民主化を促進することを目的としています。

実際に、金や銀などの現物資産の多くは、限られた投資家しか参加できません。

特に不動産や特定のプライベート・エクイティ(未公開株)といった高額な資産市場に参加できるのは一部の富裕層や機関投資家などです。

RWAによる資産のトークン化と小口化は、こうした資産市場への参入障壁を劇的に引き下げます。RWAの開発によって、より多くの個人投資家が、従来アクセスできなかった優良な資産に少額から投資できるようになりました。

仮想通貨が持つ分散性や透明性などのメリットを、伝統的な金融市場に持ち込めたのも、RWAが開発されたからです。

金や銀の現物を購入、保有することは現実的ではないですよね。

自宅で保存するにも盗難リスクがあるし、銀行に預けるにも保管料がかかりますし。というわけで、金や銀の「保有権」のようなものがRWAということになります。

業界によって異なるRWAの意味

実は「RWA」という略語は、業界によって異なる意味を持つことがあります。

本記事で紹介しているRWAは、暗号資産(仮想通貨)業界における仮想通貨で「実物資産のトークン化」です。

一方金融業界では「Risk Weighted Asset(リスクアセット)」を意味します。金融業界のRWAは、銀行の自己資本比率を算出する際に用いられる指標です。

具体的には、保有資産の信用リスクを考慮して重み付け(リスク・ウェイト)を行ったものです。

業界によって意味が異なりますが、規制や法整備が進めば、金融業界のRWAと仮想通貨のRWAが交わる可能性は十分あります。

デジタル資産が銀行の保有資産として評価されることによって、仮想通貨業界でも金融業界のRWAが用いられます。

同じRWAでも仮想通貨業界と金融業界では意味が違うため、投資の知識として頭に入れておきましょう。

RWAによってトークン化できる現物資産

RWAは現物資産が連動した仮想通貨で、ビットコインなど従来の仮想通貨に比べて、安定した値動きで取引できます。

具体的に、RWAに連動している現物資産として「不動産」「有価証券」「コモディティ」「美術品」があります。RWAとしてトークン化された各現物資産の特徴を紹介します。

不動産

RWAによってトークン化される代表的な現物資産が不動産です。

従来の不動産取引は数千万円単位の資金が必要で手続きも煩雑でしたが、RWAでトークン化することで取引の小口化が可能です。

私の作った家:吉田ハウスは5千万円だとして、吉田ハウスそのものをYOHOUSEトークンとして発行。0.0001YOHOUSEを5,000円で購入し、 部分保有することもできます。

5千万円の家を5,000円分だけ保有するという新しい概念となっています。

このシステムを応用すると、建物全体ではなく、その内の一部屋や、さらに細かく権利を分割して保有する「分割保有」などができます。

分割保有によって、従来の不動産取引に比べてより多くの投資家が集まりやすくなり、市場における流動性の向上が期待できます。

また、ブロックチェーン上に所有権が記録されるため、権利関係の透明性も高まるのもRWAのメリットです。

有価証券

株式、社債、国債などの有価証券も、RWAによってトークン化が進んでいます。有価証券をトークン化する最大のメリットは、取引時間に縛られなくなる点です。

一般的に有価証券を用いた投資は、証券取引所の開場時間しか取引ができません。しかしブロックチェーン上のトークンであれば、24時間365日いつでも取引できますし、場所の制約を受けることもありません。

RWAで有価証券を取引することで、自分のタイミングで迅速に取引を完結できるため、利便性が大きく向上します。

株式はもちろん流動性が低い債券なども、トークン化によって気軽に投資を始められます。

コモディティ

コモディティとは、石油、天然ガス、貴金属(金・銀)、穀物など、工業原材料や食料品などのことです。

コモディティもRWAの対象となっており、資産のトークン化によってデジタル上で取引可能です。

実際に、2022年には三井物産デジタルコモディティーズが金(ゴールド)に連動したステーブルコイン「ジパングコイン」を発行しています。

コモディティをトークン化することで、現物保管の手間がないため、コモディティへの投資が容易になります。特にインフレヘッジを目的とする投資家にとって魅力的な選択肢です。

美術品

絵画や彫刻など、高価なアート作品のコレクションも、RWAによってトークン化されています。

特に美術品はNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)の形でトークン化されることが多いです。

NFTの概念は分かりづらいですが、例えばアイドルの写真で考えましょう。

全部同じ可愛らしい写真で、もちろん同じ写真データなので、私が持っているものもあなたが持っている写真も同じです。

しかしNFTはブロックチェーン技術を使って、私の写真に「A13699」、あなたの写真に「B0563」のような発行番号を付けることができます。

これにより、見た目は同じものですが、データ上では私のものと他者のものとを完全に区別できるという意味で「唯一性」が担保されていることになります。

また不動産と同様に、高額な美術品を分割して保有することも可能になり、少額からアート投資ができるようになりました。

NFTは、アートや音楽などの芸術だけでなく、ゲーム内アイテムなどのデジタル資産の所有権証明にも広く応用されています。

【カテゴリー別】RWAの代表的な銘柄

すでにさまざまな現物資産と連動したRWAが開発されています。

具体的にRWA銘柄を紹介するので、仮想通貨投資する銘柄選びの参考にしてください。

RWA銘柄は大きく分けて以下の3つのジャンルに分けられます。

  • RWA裏付けのステーブルコイン
  • 利益を生むRWAトークン
  • RWAそのもの

各ジャンルのRWAの特徴と銘柄をそれぞれ紹介します。

RWA裏付けのステーブルコイン(価値の安定・決済が目的)

ステーブルコインとは、法定通貨と価値が連動している仮想通貨です。

法定通貨の価格の増減に反応して銘柄の価値も増減するため、安定性の高い仮想通貨銘柄として注目を集めています。

ステーブルコインとして有名な銘柄として「USDC」「USDT」「JPYC」があります。

USDC (USD Coin)

USDCは米ドルに価値が連動するように設計されたステーブルコインです。

USDCの価値は、アメリカの金融機関の口座に預けられた法定通貨や米国債などのRWAによって裏付けられています。法定通貨に裏付けられているため、価値が極めて安定しているのがUSDCの特徴です。

例えば仮想通貨取引における決済手段や、ボラティリティの大きい市場での資産の避難先として広く使われています。

発行体であるサークル社は、準備資産の監査を定期的に実施しており、透明性の高さと信頼性の確保に注力しています。例えば米ドルと1:1の比率を維持することで、国境を越えた迅速な送金や、DeFi(分散型金融)サービスでの利用が進んでいます。

USDT (Tether)

USDTは、USDCと並んで市場で最も広く利用されているステーブルコインの一つで、米ドルにペッグ(連動)しています。

かつては準備金の透明性が問題視されていましたが、現在は米国債や銀行預金などの現実資産(RWA)で裏付けられています。

USDTはその歴史と市場での流通量の多さから、多くの仮想通貨取引所やDeFiプロトコルで高い流動性を誇っています。特に、アジア圏での取引で広く利用されており、仮想通貨投資を始めるための原資として使われることが多いです。

発行元のテザー社は、準備金の内訳を公開するなど透明性向上に努めており、世界中の仮想通貨取引において不可欠な存在です。

JPYC

JPYCは、日本円に価値が連動する、PayPayと同じく電子決済手段として発行されているステーブルコインです。

銀行口座に預けられた日本円を担保としており、購入した額と同等の日本円の価値をブロックチェーン上で保持します。

海外のドル建てステーブルコインと異なり、日本の資金決済法に基づいて発行されているため、国内利用における法的な安心感があります。

主に日本の企業間取引や、メタバース・Web3サービスにおける決済手段としての利用増加が見込まれています。手数料がガス代(取引手数料)のみなので、日本国内の仮想通貨市場における円建て決済の利便性向上に貢献すると期待されています。

利益を生むRWAトークン(投資・利回り獲得が目的)

RWAの中には、投資での活用を目的とした銘柄も多数あります。

特に投資家に人気のRWAを3つ紹介するので、仮想通貨投資を始めるなら、以下の銘柄から始めてみてはいかがでしょう。

Ondo Finance (OUSG):トークン化された米国債

Ondo Financeは、現実世界の金融資産をブロックチェーン上に持ち込むことを専門とするDeFiプロトコルです。特に代表的なプロダクトが「OUSG」です。

OUSGは、米国の投資家向けの米国債(短期財務省証券)ファンドの受益権をトークン化したものです。

米国債をトークン化したことで、DeFi環境から比較的リスクが低いとされる米国債の利回りにアクセスできるようになりました。

OUSGは、米国債連動のRWAとして安定したリターンを追求する投資家におすすめで、大きな注目を集めています。

Franklin Templeton (FOBXX):伝統金融大手による米国債ファンド

Franklin Templetonは、運用資産が兆円規模に上る世界的な伝統金融大手です。

同社が提供するFOBXXは、米国債を主な投資対象とするマネー・マーケット・ファンド(MMF)をトークン化したものです。

大手金融機関が、自社のファンドをパブリックブロックチェーン上で提供したことで、RWA市場の信頼性が向上しました。

FOBXXによって、従来の金融システムを経由せずに、ブロックチェーンを通じて米国債へ投資できるようになりました。米国債がもつ世界最高水準の信用力と、高水準の利回りが仮想通貨投資でできることで、FOBXXは投資家達から人気の銘柄です。

Paxos (PAXG):トークン化された金(ゴールド)

PAXGは、ブロックチェーン上で取引できる形で金(ゴールド)の現物所有権をトークン化したものです。

1PAXGトークンは、ロンドンの実在する金庫に保管された金1トロイオンスに裏付けられています。PAXGによって、投資家は少額から金の現物に投資できるようになります。

またPAXGでの投資は、現物保管や移動の手間がないうえに、安価な手数料で金投資できるのもメリットです。

発行体であるニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)がPAXGを規制しているのも、高い信頼性を持っている点も特徴です。

RealT:トークン化された不動産(家賃収入)

RealTは、主にアメリカ国内の賃貸不動産をトークン化し、投資家に提供するプラットフォームです。

具体的には、RealTのトークン購入によって、不動産の一部所有権を得ることができ、家賃収入を仮想通貨で受け取れます。

RealTの開発によって、従来の不動産投資に必須だった多額の初期費用や、複雑な管理業務が必要ありません。少額からの投資を可能にし、定期的なインカムゲイン(家賃収入)を求める投資家から注目を集めています。

RWAそのもの(会員権・利用権)

現物資産でもゴルフの会員権などの権利が資産としてみなされていますが、RWAでも権利をトークン化した銘柄もあります。権利がトークン化された代表的なRWA銘柄を紹介します。

NOT A HOTEL (NAC)

NOT A HOTEL (NAC)は、「家を持たない」新しいライフスタイルを提案する、高級ホテルの宿泊権利をトークン化したものです。

NACトークンを保有すると、対象となるホテルチェーンの特定の宿泊日や特典が利用できます。

投資目的ではなく「実用的なサービスへのアクセス権」の側面を持つRWAとして、NACトークンは注目されています。将来的には、NFT技術の活用によって権利の唯一性と譲渡性を保証したデジタル会員権を目指しています。

RWAの具体的な買い方

RWA銘柄を購入する手順は、一般的な仮想通貨を購入するプロセスとほぼ同じです。

RWA銘柄を購入する手順は以下の3つです。

仮想通貨取引所の口座を開設

RWAトークンを取引するためには、まず取り扱っている仮想通貨取引所の口座を開設する必要があります。

取引所によって取り扱い銘柄が異なるため、事前に目的のRWA銘柄があるか確認しましょう。口座開設は、オンラインで身分証明書などを提出し、審査を経て完了します。

仮想通貨取引所は、日本の金融庁に登録されている国内取引所と、取り扱い銘柄が豊富な海外取引所の2種類があります。

それぞれメリットとデメリットがあるため、自身の投資スタイルに合わせて選択してください。

口座に資金を送金

口座開設が完了したら、次に投資に必要な資金を取引所の口座に送金します。

国内の取引所であれば、銀行振込などで日本円を直接入金し、口座内で取引用の仮想通貨の購入が可能です。

しかし海外取引所を利用する場合は、法定通貨を取り扱っていないため、日本円での入金ができません。海外取引所を利用する場合は、一度国内取引所で仮想通貨を購入してから、海外取引所の口座に送金する必要があります。

送金に対応している銘柄は、ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH)、またはステーブルコイン(USDT/USDCなど)などが多いです。

メインで利用する取引所によって入金方法が異なる点に注意してください。

希望するRWA銘柄を購入

口座に資金が入金できたら、いよいよ希望するRWA銘柄の購入に進みます。

取引所の検索機能で目的のRWAトークンを検索し、自分の希望する取引方法で数量を指定して購入手続きを行います。購入が完了すると、RWAトークンが取引所の口座(ウォレット)に反映されます。

あとは、価値が高まるまで保有したり、別の銘柄を購入したりなどして、仮想通貨投資を楽しんでください。

RWAを取り扱っている仮想通貨取引所

RWA銘柄は、取引所によって取扱数はもちろん、銘柄の種類も異なります。

近年はDeFi(分散型金融)中心に取引されていますが、手軽に取引できる中央集権型取引所(CEX)も増えています。

ここでは、RWA関連銘柄の取り扱いが豊富な代表的な取引所をいくつか紹介します。

RWAメインで仮想通貨投資をするなら、以下の取引所の口座を開設して始めてみてください。

Binance

Binance(バイナンス)は、世界最大級の仮想通貨取引所であり、RWA関連の銘柄も豊富に取り扱っています。

特に、不動産や国債などの現物資産をトークン化したRWAセクターの銘柄を積極的にリストアップしています。

Binanceは、高い流動性と多様なRWAを多数取り揃えているため、人気のRWAトークンを使った取引が可能です。

また、RWAトークンに特化したインデックス(指数)を提供するなど、RWA投資のハブとなりつつあります。RWA中心に仮想通貨投資をしたいのなら、Binanceはおすすめです。

Avantis

Avantis

Avantis(アヴァンティス)は、分散型取引所(DEX)の形式を取りながら、現実世界の金融商品を扱う仮想通貨取引所です。

特に、FX市場や株式市場などの金融資産をトークン化した商品を、レバレッジをかけて取引できます。レバレッジ取引にはリスクが伴うため十分な理解が必要ですが、RWA領域の新たな可能性を広げています。

ブロックチェーンの透明性とDeFiの革新性を活かしつつ、伝統的な金融商品への投資機会を増やしたい人に、Avantisはおすすめです。

Bybit

Bybit(バイビット)は、RWA市場の成長を受けて、RWA関連の現物トークンや先物契約などの取り扱いを増やしています。

Bybitは、元々デリバティブ取引に強みを持つ仮想通貨取引所ですが、近年は現物取引の拡充にも力を入れています。高い取引処理能力とユーザーフレンドリーなインターフェースを持ち、スムーズなRWA関連銘柄の売買が可能です。

また、RWAに関する教育コンテンツなども提供しており、投資家が市場を深く理解するためのサポートも行っています。

RWAのメリット

RWAは、投資家にとって従来の投資手法にはない、いくつかの大きなメリットがあります。

具体的なメリットとしては次の3つが挙げられます。

少額から現物資産で投資ができる

RWA最大のメリットは、少額から高額な現物資産に投資できることです。

従来の不動産投資や一部のプライベート・エクイティへの投資は、数千万円単位のまとまった資金がないと取引できませんでした。

しかし、RWAによって資産が小口のトークンに分割されることで、数万円単位から投資を始められます。投資を始めるハードルが下がったことで、投資機会が大幅に拡大し、個人投資家でも資産分散が行いやすくなります。

RWAは、投資の「民主化」を促進する画期的な変化を促したことで、さまざまな投資家から注目を集めています。

透明性と信頼性が高い取引ができる

RWAは、ブロックチェーン技術を用いて資産の所有権や取引履歴を記録しています。

ブロックチェーンはデータの改ざんが極めて難しい特性と、取引履歴が誰でもチェックできる透明性の高さが大きな特徴です。

従来の現物取引では、仲介業者が多層的に絡むことで不透明性が生じることがありました。しかしRWAでは、取引のプロセスがクリアになり、詐欺や不正のリスクが低減されます。

特に高額な資産を扱うRWAにおいて、透明性の高さは大きな信頼担保となっているため、安心感の高い投資ができるのがメリットです。

取引コストをかけずに投資を始められる

RWAトークンを用いた取引では、従来の現物取引のように、仲介業者を介さずに投資家間で直接取引が可能です。

不動産投資などの高額取引になると、手数料だけでも数百万かかることは珍しくありません。仲介業者を介さず取引できるため、仲介手数料などが不要となり、取引コストが大幅に削減できます。

また、ブロックチェーン技術によるスマートコントラクトの利用で、契約や決済が自動で実行されます。重要説明書の説明や複数枚の契約書へのサインなどが不要となるため、取引完了までにかかる時間の短縮も可能です。

金銭的にも時間的にも取引コストを抑えられるため、投資家がより多くのリターンを享受できる可能性を高めます。

RWAで投資するうえでの注意点

仮想通貨投資においても、金融市場においても大きな可能性を秘めるRWAですが、投資をする際に注意すべきリスクも存在します。

特に次の3つは、RWAの投資戦略に大きな影響を与える可能性があるため、必ず頭に入れておきましょう。

国による取引規制の違いを確認する

RWAが抱える重要な課題の一つが、国ごとの法規制の違いです。

具体的には、現在RWAトークンについて「仮想通貨(暗号資産)」と見なす国と「証券」と見なす国に分かれています。

RWAトークンの分類については各国や地域の金融規制当局によって判断が分かれ、当然投資に関する法律なども変わります。例えば、RWAトークンを証券とみなされた場合、取引の対象や方法に厳しい規制がかかります。

場合によっては、特定の国の投資家は取引に参加できなくなる可能性もゼロではありません。

RWAによる投資を始める前に、検討しているRWA銘柄の分類や法的規制を事前に確認しましょう。

仮想通貨市場の変動を受けやすい

RWAは、現実世界の資産価値に裏付けられているとはいえ、取引されるのは仮想通貨市場です。

仮想通貨市場は、他の伝統的な金融市場に比べてボラティリティが大きいという特性があります。そのため、仮想通貨市場全体の動向によって、RWAトークンの価格が大きく変動する可能性はゼロではありません。

例えば、大手取引所への規制強化やシステム不安などが起これば、RWAトークンの価格は下落します。

投資する際は、現物資産の市場動向だけでなく、仮想通貨市場全体のニュースや規制の動きも常にチェックしましょう。

プロジェクトの信頼性をリサーチする

RWAトークンは銘柄自体の価格の安定性はあるものの、プロジェクトによって信頼性が異なります。

非常に信頼性の高いプロジェクトもあれば、十分な透明性や裏付け資産の安定性を持たないプロジェクトも存在します。

プロジェクト運営の透明性が低い場合、投資しても資産が増えるどころか、価値が暴落するリスクもゼロではありません。RWA投資をするうえで、プロジェクトの将来性や流動性を徹底的にリサーチすることが、資産を守る上で不可欠です。

投資する銘柄を決める前に、そのRWAプロジェクトの裏付け資産が適切に管理されているかを確認しましょう。

RWAプロジェクトの裏付け資産を管理しているチームの信頼性も含めて、投資を始める前にチェックしてください。

RWAの将来性について

RWAは、DeFi(分散型金融)の次なる進化として、非常に大きな将来性が期待されています。

具体的にRWAの将来性については、以下のような展望とポイントがあるので、投資を始めるならぜひ念頭に置いておきましょう。

市場規模の急速な拡大

RWA市場は近年急速に拡大していて「今後数年間で数兆ドル規模に成長する」というのが専門家の予測です。

大手不動産会社や金融会社が参入すれば、不動産や国債など、従来の金融市場でも巨大な規模を持つ実物資産がトークン化されます。

現物資産投資をしている投資家達がRWA投資に移行すれば、人とお金が仮想通貨市場に流入するため、市場全体の流動性が向上します。

また仮想通貨市場の流動性向上によって、DeFi市場全体の信頼性も高まると見られています。RWAは、伝統金融と仮想通貨市場のギャップを埋める存在として、将来的に市場の牽引役となる可能性は高いです。

国による規制強化がポイント

RWAの普及は、仮想通貨市場をより活発化させ、伝統金融に迫る存在になる可能性があります。

今以上に仮想通貨市場が活発になると、RWAに対して規制を強化に乗り出す各国政府や金融規制当局が出てくるでしょう。

仮想通貨市場に対する法整備は国によって足並みが揃っていないのが現状です。規制の導入によって取引のプロセスがより複雑化し、参入ハードルが高くなることで。一時的に価格が下落するかもしれません。

逆に税制面での優遇措置や明確な法的枠組みが整備されれば、さらに多くの機関投資家が参入するため、価格が上昇する可能性があります。

RWAに対する各国の規制動向は、市場の将来を左右する重要なチェックポイントのため定期的にニュースなどを確認しましょう。

リスク加重資産の確認

仮想通貨のRWAが普及することで、仮想通貨が金融商品以上の価値を持つ可能性が出てきます。

そのため、RWAに対する銀行や金融機関の評価が大きなポイントです。

銀行や金融機関がRWAを「仮想通貨の銘柄」と判断するなら、金融市場にまで影響を及ぼすことはありません。しかしRWAを「資産」と判断すると、個人の資産状況の見直しを迫られます。

特にトークン化された資産のリスク・ウェイトの割り当てをRWA(リスクアセット)として考えなければいけません。

金融庁がRWAトークンの位置づけについての判断によって、金融市場における仮想通貨の役割が大きく変わる可能性があります。

まとめ|RWAの特徴を理解して仮想通貨取引を始めよう

RWA(Real World Asset)は、不動産や債券などの現実資産をブロックチェーン上でトークン化した革新的な技術です。

RWAの登場によって、一部の富裕層に限定されていた投資機会が、広く一般の投資家に開かれます。

数兆ドル規模の成長が予測されるRWA市場は、伝統的な金融と仮想通貨市場の未来を繋ぐ存在として、今後も目が離せません。

RWAには、少額からの投資、高い透明性、取引コストの削減といったメリットがあります。

その一方で、各国の規制リスクや仮想通貨市場のボラティリティといった注意点も存在します。

投資を始める際は、必ずプロジェクトの信頼性をリサーチし、自己責任で慎重に銘柄を選んで挑みましょう。

RWAの特徴とリスクを正しく理解して、無理のない仮想通貨投資を楽しんでください。

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