暗号資産(仮想通貨)の借金はなぜ生じる?マイナスになる理由を解説!

暗号資産(仮想通貨)の借金はなぜ生じる?マイナスになる理由を解説!

暗号資産(仮想通貨)の借金はなぜ生じる?マイナスになる理由を解説!

仮想通貨で借金を背負うパターン5選

仮想通貨取引で、というよりも仮想通貨に関連する借金はほとんどの場合、以下の5選です。

レバレッジ取引で大損する

最も大きな原因として、レバレッジ取引の結果、借金が生じるパターンです。

そもそも仮想通貨取引には2パターンあり、現物取引とレバレッジ取引があります。現物取引は現在自分が保有している暗号資産、法定通貨を売買するものです。当然ですが、1万円しかもっていなければ1万円分のものしか購入、交換できません。

一方のレバレッジ取引は、保有している暗号資産よりも多くの金額を取引できる方法です。

よく「レバレッジ100倍」など聞いたことがありませんか?

例えば、1万円分のビットコインを取引所に証拠金として預けていれば、100倍の100万円分の取引ができるようになります。つまり、取引所から99万円を借りて取引ができる仕組みです。

100万円分の取引の結果、収支がプラスになれば利益分が振り込まれますが、仮に損失が出た場合、証拠金が減少します。通常は「ロスカット」という仕組みによって、証拠金が50〜80%まで減少した段階で強制的に取引が終了し、5,000〜8,000円ほどの損失で済みます。

ただし、相場が急変してロスカットが間に合わなかった場合、証拠金を大きく超える損失が出ることがあり、この差額(たとえば99万円)が「追証」として請求されるリスクもあります。

レバレッジはうまくいけば大きな資産が手に入りますが、読みが外れると莫大な借金を抱えることになります。そしてこの結果、家族や友人に借金せざるを得なくなったり、自己破産の可能性が出てくるのがレバレッジの怖いところです。

海外ではレバレッジ500倍など、高倍率が可能な取引所がありますが、日本国内の取引所であれば、レバレッジは2倍までと金融庁に定められています。

ハイリスクハイリターンな手法なので「初心者は現物から!」これを徹底してください!

参考:金融庁『暗号資産(仮想通貨)に関連する制度整備について

税金が払えなくて借金になる

次に問題になるのが、仮想通貨取引の結果の税金で借金を負うパターンです。

日本国の仮想通貨に関する税率、税金額は世界基準で見ても高水準となっており、高すぎるという声が上がっています。利益が4,000万円を超えると、税率が45%となり、住民税と合わせると55%になってしまいます。

例えば、ビットコイン取引で1億円の利益が出たとします。税金のことを考えずに利確(利益確定)し、銀行口座に日本円で入金されたとします。そして「100万円くらいいいだろう」と遊びに使っていたら、年末には残り4,000万円になってしまいました。

仮想通貨で得た所得は雑所得に区分されます。雑所得の税率は、4,000万円以上であれば45%となります。つまり1億円利益があれば、税金額は4,500万円となり、さらに10%の住民税1,000万円が加算され、翌年に計5,500万円を支払わなければいけません。

正確には給与所得と合算になるので、細かい税率は異なりますが、現時点で仮想通貨の利益が4,000万円しか残っていないので、貯金や資産がなければ借金を背負うことになります。

このように、税務知識がないと「儲かったのに借金」という矛盾した状態になってしまいます。また、利確した時点で課税されるため、スピーディに取引をするためにも税務知識は絶対に持っていてください。

当サイトには「仮想通貨(暗号資産)にかかる税金とは?仕組み・計算方法などを解説!」という記事があり、訪問者の方が特に多い記事となっています。

複雑な仕組みなので完全に理解する必要はありません。せめて、どのタイミングで課税されるのか、だいたいの税率を知って、大まかに税額を計算できるようになっておいてください。

投資のために借金する

例えば、私が既に借金があって、返済のめどが立っていないような状況だとします。一攫千金できる方法はないかということで、海外取引所でレバレッジ500倍ができることを知ったとします。

これはもう賭けに出るしかないと心に決めたものの、明日の支払い分がない、当然投資金額もない。というわけで、レバレッジ取引をするために借金をしてしまうという例も少なからず存在します。

しかし、仮想通貨は値動きが激しく、短期間で大きく下落することも珍しくありません。

CoinmarketcapよりBitcoinのチャート

借金をして投資すると、価格が下がったときに精神的にも大きな負担となり、冷静な判断ができなくなるリスクがあります。

さらに、借金には当然ながら利息がつきます。投資で得られるリターンよりも返済利息の方が高くなれば本末転倒です。最悪の場合、損失+借金の二重苦に陥り、返済不能に陥る危険性もあります。

投資はあくまで「余剰資金」で行うのが鉄則です。借金をしてまで仮想通貨を買うことは、ギャンブルに近い非常に危険な行為といえるでしょう。

詐欺や情報商材に騙される

非常に残念なことに、暗号資産業界には怪しい話が非常に多く、金融庁もお触れを出しているほどに詐欺やハッキング等が横行している側面もあります。

特に多いのが、「誰でも稼げる仮想通貨投資術」「AIで自動運用」「月利20%保証」など、非現実的な利益を謳う情報商材やLINEグループ、DMでの勧誘です。

これらは実態のないポンジスキーム(出資金を他の出資者への配当に回す自転車操業)である可能性があり、最終的にお金を持ち逃げされてしまう被害が後を絶ちません。

また、SNSやYouTubeなどで影響力のある人物が関わっていると信じ込み、実はその本人は広告塔に過ぎなかった、という事例もあります。なかには著名人を騙って作られた偽アカウントによる勧誘も存在し、情報源の信頼性を見抜く力が問われます。

基本的には「怪しい」と考えて差し支えないと思います。性悪説を持って、疑ってかかることが非常に重要な世界です。

とはいえ、私も過去に月利138%のステーキング報酬を設定しているプロジェクトを見たことがあり、実際に受け取ることができたものもあります。

そのため、すべてが嘘というわけでもないのが難しいところです。最終的には自己判断となりますが、最大限嘘を嘘と見抜く力を育んでから取引を始めてください。

仮想通貨で借金せずに取引する方法

暗号資産はあくまで投資なので、リスクはつきものですが、できる限り借金はしたくないですよね。あくまで余剰資金で行うことで、投資金額がマイナスになるリスクは減らすことができます。

現物だけで勝負する

先ほどもお話しした現物取引に絞ることで、借金をするリスクはなくなります。

厳密に言うと、投資した金額の価値が0になることはありますが、それ以下になることはありません。例えば、100万円で新興コインを購入したとします。そしてそのコインの価値が急落し、ほぼ0になることはよくあります。

しかし、コインの価値が0以下になることは決してありません。なので100万円を現物取引において最大の損失は「その100万円が0になること」です。それ以上の支払い義務が生じることはありません。

取引に慣れるまではレバレッジには手を出さず、現物取引で勝負するようにしてください。余剰資金が増えてきたら、他の投資方法を検討してみてください。

余剰資金だけで投資する

失ってもいい金額だけを投資するのが鉄則です。例えば給料の5%とか、毎月一定額ずつ購入するドルコスト平均法で1万円ずつビットコインを積立購入するなど、無理しない範囲で購入していくことをおすすめします。

ご存じの通り、どの暗号資産もボラティリティ(価格変動)が非常に激しく、安定しているものは見たことがありません。失ってもいい金額を投資していくことをおすすめします。

以前、私の先輩YAMAさんが積立について語る記事を作成してくれています。

大きな損失を出さず、じわじわと利益を出す方法を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビットコインの積立はやめとけと言われる理由

税金額を事前に概算しておく

暗号資産取引を続けていくのであれば、税務知識は必須です。

税理士に依頼すればいいやというのは正解かもしれませんが、実は取引の1つ1つに課税タイミングが存在します。

取引中は一刻一秒を争うため、税理士に依頼している一瞬の間もありません。上がった瞬間に売らなければならない、下がり始めた瞬間に買わなければならない等、反射神経が重要な行為です。

せめてどのタイミングで課税されるのかを知っておくだけでも、暗号資産投資で失敗するリスクは減らせると思います。また、利益が1,949,000円までは税率も5%ということを知っておけば、利確してから困ることはなくなると思います。

先月の私の利益は1,000円程度ですが、ここにも50円の税金がかかります。
色々思うところはありますが、それでもきっちりと納税しないといけません。

詐欺や怪しい案件に近づかない

そもそも怪しいコイン、うまい話にはついていかないことを徹底すれば、少なくとも詐欺に遭う可能性はガクッと下がります。

暗号資産の情報収集用のXアカウントを作成して、同業界のアカウントをフォローすると、”いろいろ”なDMが届くことと思います。

「年利1,000%のプロジェクトが進行中です」

「報酬の永年受取権利が間もなく消滅します」

など、怪しいDMが届くこともあるかと思います。それらが100%嘘であるというわけではありませんが、すべてを鵜呑みにすることもよくありません。お金に関わる内容なので、普段以上に警戒心を持って投資判断をしてください。

長期・分散投資を前提にする

仮想通貨市場は短期的な値動きが非常に激しく、上昇・下落ともに一瞬で大きく動くことがあります。こうしたボラティリティ(価格変動)に翻弄されず、堅実に資産を増やしていくためには「長期保有」と「分散投資」を基本スタンスとすることが重要です。

長期保有を前提とすれば、短期的な価格の上下に一喜一憂せず、将来的な成長性やプロジェクトの本質にフォーカスできます。

また、特定の銘柄に偏ったポートフォリオ(資産一覧)を組んでしまうと、ひとつの通貨の暴落が致命的なダメージになります。そのため、複数の銘柄に分けて投資することで、万が一の下落時にもリスクを平準化でき、資産全体を守ることにつながります。

仮想通貨の世界では「ガチホ(ガチでホールド)」という言葉もあるように、短期的な値動きを追うのではなく、腰を据えて構える姿勢が結果として生き残るための近道です。

特にビットコインやイーサリアムのような有名コインは、日々下落と高騰を繰り返しています。

しかし、長期的に見れば確実に上昇しているため、長期保有がおすすめなコインと言えますね。

損切ラインを事前に決めておく

仮想通貨取引では「損切りの判断が遅れたことによる致命的な損失」がよくある失敗です。

この背景には「コンコルド効果(≒サンクコスト効果)」という心理的バイアスが影響していることがあります。これは「ここまで投資したのだから、もう少し様子を見たい」という感情から、損失を抱えたまま手放せなくなる現象です。

しかし、過去に投じたお金や時間は取り戻せません。むしろ、これ以上の損失を防ぐためには、冷静に損切りを実行することが合理的です。そのためにも、事前に「●%下落したら売却する」といった明確な損切ラインを決めておくことが非常に重要です。

このようなルールを自分で定めておけば、感情に左右されず、資産を守るための判断がしやすくなります。損切りは決して負けではなく、次に勝つための準備であると捉えることが大切です。

「これまで100万円投資してきたんだから、ここでやめるわけにはいかない。明日の〇〇をきっかけに絶対また急騰するから、残りの10万円も突っ込もう・・・」

という状態はまさにコンコルド効果です。確かにアメリカSECの会見等、価格が上がるタイミングはありますが、確実に上がるわけではありません。

損切のタイミング、潔さも投資家にとって重要なことです。

ビットコイン関連で大損をこいたTKO木本武弘氏

ここまで、現物取引のみを行っていれば、少なくとも借金を抱えることはないとお伝えしました。しかし「ビットコインで借金地獄になる」と思っている方も多いように感じます。

おそらくお笑い芸人のTKO・木本武宏さんのトラブルが目立っていたからだと思います。

ネットで調べられる範囲だと、投資の結果として借金を負ったわけではなく、詐欺に遭ったことが直接の原因のようです。

また、仮想通貨だけではなくFXなど、他の投資手法も同時進行で行い、その頃に出会った自称トレーダーA氏に自身のお金を預け、それが返ってこないという話のようです。

このような”お誘い”も時々ありますので、注意してくださいね。

暗号資産による借金は、このような人的なものが多いように感じます。まずは暗号資産取引について、ちゃんと勉強してからでないと多額のお金が飛んでいくことになります。

よくある質問

元本割れはしますか?

はい、仮想通貨は価格変動が非常に激しいため、元本割れのリスクは常にあります。特に新興コインなどは一気に価格が下がることもあり、購入時よりも価値が下がることは珍しくありません。

元本保証は一切ないため、「失っても大丈夫な資金」で投資することが大前提です。

始め方は?買い方は?

仮想通貨の購入は、国内の暗号資産取引所(例:SBI VCトレード、GMOコインなど)で口座を開設し、日本円を入金して取引を行う形が一般的です。本人確認や2段階認証などのセキュリティ設定も必須です。

仮に取引に自信がないという方は、毎月一定額ずつ購入するSBIの積立がおすすめです。自分で決めたペースで自動購入可能で、手数料もかからないので、借金を負うリスクを極限まで下げたい方は以下のページをご覧ください。

おすすめ取引所!
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仮想通貨で借金する人って多いの?

レバレッジ取引や税金対応の失敗によって、実際に借金を抱えてしまう人は一定数存在します。ただし、現物取引だけを行い、余剰資金で慎重に進めていれば、基本的に借金を背負うことはありません。

「無理な取引をしている人」に借金が集中しているというのが実態です。

借金してまで仮想通貨を買うのはアリ?

個人的にはNGです。

借金をして投資に回すと、価格下落時に精神的なプレッシャーが大きく、冷静な判断ができなくなります。利息負担や返済期限などもあるため、投資リターンが期待通りに出なかった場合、非常に危険な状態に陥ります。あくまで「余剰資金」で行うのが鉄則です。

学生や無職でも仮想通貨投資して大丈夫?

投資は可能ですが、「余剰資金があるか」が判断基準です。収入のない状態で貯金を崩してまで投資するのは非常にリスキーです。まずは勉強と少額投資から始め、資金管理とリスク管理をしっかりと身につけてから本格的に始めることをおすすめします。

まとめ

暗号資産取引を通して借金を負うリスクはあります。しかし正しいやり方をすれば、少なくとも自分が投資した金額以上の損失を負うことはありません。

特にレバレッジと税金関係は事前に勉強しておく必要があります。もちろんすべてを100%理解することは難しいですが、概要だけでも理解しておけば最悪の事態は避けられることと思います。

暗号資産は投資なので、必ずリスクもあります。可能な限りそのリスクを避けたい方は、ビットコインの積立から始めることをお勧めします。SBI VCトレードの積立であれば、毎月一定額ずつ購入していくので、毎月資産が蓄えられていきます。

ビットコインはアメリカではETF(上場投資信託)の商品にも選定され、国内外の企業でも戦略的保有を選択するところが増えてきています。長期的に見て、順調に価値を高めているビットコインを少額から保有しつつ、暗号資産取引に慣れていくことをおすすめします。

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