TRC-20とは? ERC-20との違いやウォレット・送金手順を画像付きで解説

TRC-20とは? ERC-20との違いやウォレット・送金手順を画像付きで解説

TRC-20とは? ERC-20との違いやウォレット・送金手順を画像付きで解説

TRC-20とは

TRC-20とはトロン(TRX)ネットワークおよびネットワークで利用されているトークンの規格のことです。イーサリアム(ETH)のネットワークであるERC-20と完全な互換性を有しています。

トークン TRC-20
ネットワーク トロン(TRX)
公式サイト https://tron.network/index?lng=jap
ホワイトペーパー https://tron.network/static/doc/white_paper_v_2_0.pdf

なおトロン(TRX)のトークンにはTRC-10という規格もありますが、主にネットワークで利用されているのはTRC-20です。

TRC-20の特徴

TRC-20の特徴を紹介します。

送金手数料がゼロ

TRC-20を利用した送金では、送金手数料がかかりません。

ネットワーク上は送金手数料が発生しているのですが、非常に低い金額です。そのため仮想通貨取引所やウォレットから送金を行う場合の手数料は0として計算されることが多くなっています。

送金速度が早い

TRC-20を利用した送金は、イーサリアムの100倍以上の速さで処理されます。

元々トロン(TRX)自体がビットコインやイーサリアムの送金遅延の解消を目的の1つとして開発された経緯があり、1秒間に2,000件の取引を処理することが可能です。

送金速度が早い理由は、トロン(TRX)がコンセンサスアルゴリズムとしてDPoS(Delegated Proof of Stake )を採用しているためです。

DPoSはイーサリアム(ETH)で採用されているPoSやビットコイン(BTC)のPoWに比べて承認スピードが速く、また手数料も安いというメリットがあります。

トークン ネットワーク 処理速度 送金手数料
TRC-20 トロン(TRX) 2,000 TPS 0.0$
ERC-20 イーサリアム(ETH) 15 TPS 0.66$
TRC-20とERC-20の比較 ※2023年3月10日現在

トランザクション数は増加中

TRC-20を含むトロンネットワークを利用したトランザクションは、増加の一途を辿っています。

ERC-20を含むイーサリアムネットワークのトランザクション数は2021年をピークに減少傾向にあり、2023年3月22日現在では1日100万件前後で推移しています。

画像出典:Etherscan

いっぽうTRC-20を含むトロンネットワークのトランザクション数は年々増え続けており、2022年12月には1日1,000万件に到達しました。

画像出典:TRONSCAN

2023年3月22日現在で、1日約750万件を処理しています。

【画像付き】TRC-20で仮想通貨を送金する方法

TRC-20を使って、仮想通貨を送金する方法を画像付きで解説します。

送金手順

今回はバイナンス(BINANCE)からバイビット(Bybit)へテザー(USDT)を送金してみます。ほかの通貨や取引所でも、基本的には同じ手順です。

(1)受け取り側アドレスを取得する

まずは受け取り側(=バイビット)で受け取り用アドレスを取得します。

チェーンタイプは必ず「TRC20」を選択してください。

画像出典:Bybit

(2)送金元で送金先アドレス等を指定する

バイビット(Bybit)で取得した受け取り用アドレスを、バイナンス(Binance)で送金先アドレスとして指定します。

「Network」は必ずTRXを選択してください。

画像出典:Binance

あとは「Withdraw(送金)」をタップすれば送金が開始されます。

アドレスに間違いがなければ数分で送金先に着金しますが、もし着金しない場合は、TRONSCANなどでトランザクションを確認しましょう。

TRC-20で送金する際の注意点

TRC-20で仮想通貨を送金する際は、以下の2点を必ず確認してください。

  • ネットワーク、受け取りアドレスを間違えないこと
  • 送金側と受け入れ側がTRC-20に対応していること

送金する側でTRC-20を選択しても、受け取り側がTRC-20のアドレスになっていなければ、送金できません。

もし別のネットワークのアドレスへ送金した場合、資金回収ができなくなる可能性もあります。

TRC-20に限ったことではありませんが、必ず送金先とネットワークを確認しましょう。

TRC-20に対応したウォレット

TRC-20に対応したウォレットの一部を紹介します。

種類 ウォレット名
ブラウザ・モバイルウォレット ・トロンリンク(TronLink)
・トラストウォレット(Trust)
・imTokenウォレット など
ハードウェアウォレット ・Ledger Wallet Hardware
・Tangem Wallet

このほかにも対応ウォレットは続々と増えており、トロンの公式サイトでも一覧で紹介されています。

TRC-20のトランザクションを確認する方法

TRC-20のトランザクションは、TRONSCANというエクスプローラーで確認できます。

このTRONSCANではトランザクションの確認だけでなく、ウォッレット別のトロン(TRX)残高を調べたり、コミュニティへの投票に参加したりする際にも利用します。

TRC-20のまとめ

TRC-20について解説しました。

  • TRC-20はトロン(TRX)ネットワークの規格
  • 送金手数料が無料
  • 送金スピードはイーサリアム(ETH)ネットワークの100倍以上

送金手数料の安さや処理スピードの速さから、利用者が増加しています。利便性の高いネットワークですが、ネットワークの選択ミスなどに気をつけて利用しましょう。

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