トークンエコノミーとは?注目される理由・メリット・実例についてわかりやすく解説!

トークンエコノミーとは?注目される理由・メリット・実例についてわかりやすく解説!

トークンエコノミーとは?注目される理由・メリット・実例についてわかりやすく解説!

トークンエコノミーとは?

トークン(token)は、証拠、代用貨幣を意味し、エコノミー(economy)は節約、経済といった意味があります。

つまり、トークンエコノミーとはトークン(代用貨幣)を利用した経済圏のことです。

詳しく説明するために、以下の3つに分けて解説します。

  • 企業が発行するポイントもトークン
  • トークンは独自の経済圏を作る
  • 心理学的効果を利用した「トークンエコノミー法」

1つずつ解説します。

企業が発行するポイントもトークン

企業が発行するポイントもトークンの1種です。

法定通貨(円やドル)の代わりにトークンを使用して、サービスを利用できます。

例えば、大手インターネット通販サイトの

  • Amazon
  • 楽天

では、買い物金額に応じたポイントが貰えます。

貰ったポイントは1ポイント=1円で、次回の買い物で使用可能です。

この場合ポイントは通貨の代わりに利用できることから、トークンであると言えます。

トークンは独自の経済圏を作る

トークンを利活用することで、独自の経済圏が作られます。

「楽天経済圏」という言葉をご存知でしょうか。

楽天経済圏とは、楽天関連のサービスを利用することでポイントを貰い、貯まったポイントはグループ内で使用する経済圏のことです。

発行する企業に関連するサービスでのみ使用できるポイントを発行することで、再度サービスを利用してもらうといった循環が生まれます。

以上のように、トークンは独自の経済圏が作り出す特徴があります。

心理学的効果を利用した「トークンエコノミー法」

特定の行動をしたときにご褒美(トークン)を与えることで、心理学的効果を利用し行動を促す「トークンエコノミー法」という方法があります。

出典:「トークンエコノミー法(トークンエコノミーほう)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

トークンエコノミー法を使った「ポイントカード」を例に紹介します。

スーパーや美容院などのお店が発行するポイントカードは、サービスや商品を購入するとスタンプ(トークン)が貰え、貯まったらクーポンなどと交換可能です。

利用者はクーポンを貰ってお得に買い物をするために、スタンプを貯めようと同じお店を利用する可能性は高いでしょう。

以上のようにトークンエコノミー法には行動を促進させる心理学的効果があります。

この方法を応用し、経済の場面でトークンが利用されるようになってきました。

出典:トークンエコノミービジネスの教科書

トークンエコノミーにブロックチェーン技術が注目される理由

出典:ブロックチェーンイメージイラスト2イラスト – No: 23054457/無料イラストなら「イラストAC」 (ac-illust.com)

トークンエコノミーはポイント制度や心理学など、実は身近にある存在でした。

現在では、トークンエコノミーにブロックチェーンを組み合わせることが注目されています。

ブロックチェーンの特徴は以下の通りです。

  • 改ざんが困難
  • システムダウンが原則起きない
  • 取引の記録が消せない

ブロックチェーンをベースにトークンエコノミーを作る事で、透明性や安定性のあるデジタル決済ができることを期待されています。

次の項目ではトークンエコノミーが注目されるきっかけとなったブロックチェーンのイーサリアムを紹介します。

イーサリアム

イーサリアムはビットコインに次ぐ、時価総額2位の仮想通貨です。

イーサリアムには

  • カスタムトークンの作成
  • スマートコントラクト

などの特徴があります。

この2つの特徴により「トークンエコノミー」が注目されるようになりました。

カスタムトークンの作成によりトークン発行が簡単になり、スマートコントラクト(契約の自動化)で面倒な契約作業も必要ありません。

そのため、イーサリアムのカスタムトークン機能で独自にトークンを作成し、トークンエコノミーを立ち上げる動きがあるわけです。

出典:確実な業務の遂行(スマートコントラクト):ブロックチェーン:日立 (hitachi.co.jp)

出典:トークンエコノミービジネスの教科書

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーのメリット

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーのメリットとは何でしょうか?

ポイントは以下の3つです。

  • トークンのやり取りには仲介者がいない
  • 本来価値のある行動を正当に評価できる
  • 銀行に頼らない資金調達が可能

1つずつ解説します。

トークンのやり取りには仲介者がいない

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーでは、仲介者がいないため、少額決済、即時決済が可能です。

例えば、SNSの投稿への「いいね」が1円相当だとして、「いいね」のたびに1円を投稿者に送るとすると振込手数料の方が多くかかってしまいます。

ブロックチェーンを活用することで銀行を経由しないため、手数料が少なくでき、銀行の営業日関係無く即時に決済が可能です。

また、スマートコントラクトを活用すれば、「いいね」をした瞬間に送金する自動化も可能です。

なので、少額でも気軽にトークンをやり取りできるようになります。

出典:地域金融機関は仮想通貨・ICO・トークンエコノミーにどう取り組むべきか |経営研レポート 2018 | NTTデータ経営研究所 (nttdata-strategy.com)

本来価値のある行動を正当に評価できる

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーでは、今まで価値を付けることが難しいことに価値を付けられます。

例えば、システムに対する貢献です。

SNSは投稿者とコンテンツを閲覧する人がプラットフォームに集まってコミュニティが成り立っています。

閲覧者が「いいね」をすることでSNSのシステムに貢献していますが、何かが貰えるわけではありません。

「トークンのやり取りには仲介者がいない」で説明した通り、ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーでは、手数料をかけずにリアルタイムで送金可能です。

なので、「いいね」をしたユーザーに対してもトークンを支払えます。

よって、本来価値のある行動が正当に評価できるようになります。

出典:トークンエコノミービジネスの教科書

銀行に頼らない資金調達が可能

企業が資金調達する場合、基本的に銀行から融資してもらい資金調達する方法が一般的です。

トークンを発行し、投資家に買ってもらうことで銀行に頼らなくても資金調達ができます。

実際に2017年にICO(イニシャル・コイン・オファリングの略)という新規のトークンを公開、販売して資金を集める方法が盛り上がりを見せました。

しかしながら、ICOは投機的な面や詐欺などが問題となり、2019年以降は縮小傾向にあります。

現在では安全性などを重視した新たな資金調達方法として、STOやIEOが注目されています。

出典:ICO | 仮想通貨ビットコイン(Bitcoin)の購入/販売所/取引所【bitFlyer(ビットフライヤー)】

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーの実例

ここからは、実際にトークンを発行し、ビジネスなどにトークンエコノミーを活用している以下の

  1. LINEトークンエコノミー
  2. STEPN
  3. シンクロライフ
  4. ALIS
  5. サガン鳥栖ファントークン

5つについて紹介します

1例目:LINEトークンエコノミー

無料電話アプリLINEでは、独自に開発したブロックチェーンLINE Blockchainで暗号通貨LINKを発行しています。

LINKという名称はLINE Blockchain上のつながりにより、共に成長することをあらわしています。

またLINKは複数の取引所に上場しており、他の暗号通貨と交換可能です。

LINEはLINKを基軸としたLINEトークンエコノミーを提唱し、LINEに関係するサービスにユーザーが貢献(利用)することでLINKリワードを受け取れます。

受け取ったLINKは

  • LINEが運営するNFTマーケットプレイスで売買
  • LINE PayでLINKを使用しての決済
  • 仮想通貨取引所のLINE BitMaxで取引、現金化

などが可能です。

LINE BITMAXについては以下のリンクにて詳しく解説しているので、興味のある人はクリックしてみてください。

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2例目:STEPN

STEPNとは、歩いたり走ったりしてトークンを稼げる「Move to Earn」というジャンルのNFTゲームです。

STEPNのトークンには「GST」「GMT」の2種類があり、

  • プレイヤーへの報酬
  • ゲーム内要素(スニーカー)に使用
  • 他の通貨への交換

などが可能です。

STEPNには、ライフスタイルの改善や気候変動問題と戦うという目的があります。

ユーザーはSTEPNで遊ぶことで目的に貢献でき、自身の健康も改善できるゲームです。

詳しい解説は以下のリンクでも解説しているので、興味のある人はクリックしてみてください。

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筆者はSTEPNを2022年3月から始めているので、ユーザー目線からも実体験としてお伝えすることができます。

STEPN(ステップン)を始めたい方の中には、仮想通貨初心者も多いのでなるべく専門用語をあまり使わずに説明していきますね。

この記事を読み終えると、明日から歩いて稼ぐことができる新しい時代の稼ぎ方ができるようになりますよ。

3例目:シンクロライフ(SynchroLife)

株式会社GINKAN(ギンカン)が運営するシンクロライフ(SynchroLife)は外食のレビュー投稿や飲食代金で、暗号資産が貯まるグルメSNSアプリです。

レビューを投稿することで、プラットフォーム成長への貢献へと繋がっています。

その成長への貢献の対価としてシンクロライフ発行のトークンSYC(SyncroCoin)を分配する仕組みになっています。

2018年8月から4年間はβ版での運用でしたが、2022年8月に正式リリースされました。

出典:食いしん坊たちが愛するグルメSNS|シンクロライフ (synchrolife.io)

4例目:ALIS

「ALIS」は、アリス社が運営するブロックチェーンを活用した日本のSNSです。

投稿されたコンテンツに対して閲覧者が作品に「いいね」をすると、投稿者と閲覧者の両者がALISトークンを貰える仕組みです。

このALISトークンは「投げ銭」や有料記事の購入に使用可能です。

「ALIS」はトークンエコノミーを活用して参加者みんなでプラットフォームを作り上げることを目標にしています。

出典:ようこそALISへ! 基本的な使い方・楽しみ方をご紹介 | ALIS

5例目:サガン鳥栖ファントークン

サガン鳥栖ファントークンは、サガン鳥栖のオフィシャルスポンサーを務めるジャスミー株式会社独自のブロックチェーンを活用したトークンです。

サガン鳥栖ファントークンを持つことで、

  • オリジナル商品の購入権利
  • 選手サイン入りユニフォーム抽選への参加
  • サガン鳥栖選手からのお誕生日メッセージ

などファンにとって嬉しい特典が受けられます。

サガン鳥栖ファントークンは「ダイナミックNFT」という、チームや地域への貢献に応じて見た目や特典内容が変化するNFTです。

トークンエコノミーをスポーツチームに組み込むことで、観戦以外にもチームに貢献する手段が増え、ファンにもチームにもメリットがあるのが特徴です。

出典:サガン鳥栖ファントークンいよいよ始動!|Jasmy(ジャスミー株式会社)

トークン(仮想通貨)は仮想通貨取引所で売買できる

トークンにはさまざまな利用方法がありますが、ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーのトークンは、仮想通貨取引所で売買できます。

例えば、上記で紹介したSTEPNのGMTはByBITで取引可能です。

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最後まで読めば、安心して口座開設ができます。

また、新しいトークンエコノミーのトークン(仮想通貨)を買う方法として「IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリングの略)」があります。

ICOと違い、取引所が審査してから販売するという特徴があります。

IEOは2021年7月に日本で初めてコインチェックが実施し、2022年5月にGMOコインでも実施されました。

コインチェックやGMOコインに興味のある人は下のリンクをクリックしてみてください。

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出典:IEOとは何か?ICOとの違いは。 – DMMビットコイン

まとめ:トークンエコノミー

トークンエコノミーとは、トークン(代用貨幣)を利用した経済圏のことです。

実は、私たちの生活に身近なポイントや商品券などもトークンであると言えます。

トークンエコノミーが近年注目される理由には、ブロックチェーンの構造や、イーサリアムのスマートコントラクトやカスタムトークンでより簡単にトークンエコノミーを構築できるという理由があります。

トークンエコノミーは新しい概念ですが、今後もブロックチェーンを活用したトークンによる新しい経済圏が生まれ、普及することは間違いないでしょう。

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