IPFSとは?特徴やHTTPとの違い、メリットをわかりやすく解説

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IPFSとは?特徴やHTTPとの違い、メリットをわかりやすく解説

分散型のプロトコルIPFSとは?

IPFSとは分散型のストレージサービスです。「InterPlanetary File System」の略称で、日本語では「惑星間ファイルシステム」を指します。

IPFSはインターネットをよりオープンで、安全に利用するために設計されました。現在の主要なプロトコルである「HTTP」に代わるプロトコルになることを目指しています。

IPFSとHTTPの違い

ここでは、主要なプロトコルHTTPと分散型プロトコルIPFSの違いを確認します。

結論は以下のとおりです。

HTTP:ロケーション指向型

IPFS:コンテンツ指向型

それぞれ順番に確認していきましょう。

ロケーション指向型とは?

現在のインターネットで使われるHTTPはロケーション指向型で、URLによってコンテンツの「場所」を指定します。URLは情報がある「場所」を特定するもので、その場所にある情報や内容については考慮しないのが特徴です。

ロケーション指向型ではかんたんにデータを管理できることがメリットですが、以下のデメリットもあります。

  • 1年中サーバーを稼働し続けなければならない
  • 膨大な数のアクセスにも耐えられるインフラを整備する必要がある
  • 情報が改ざんされないような対策を講じる必要がある

ロケーション指向型はサーバー管理者の負担が大きくなりがちです。それゆえに、サーバー管理者に情報アクセスなどの権力が集中していると言い換えることもできます。

  • 情報へのアクセスを自由に禁止/制限できる
  • 情報を自由に削除できる

などのように、サーバーの管理者は情報アクセスに対する強い権力を持っており、中央集権的な体制となっています。

コンテンツ指向型とは?

コンテンツ指向型では、情報の「場所」を指定するのではなく、情報の「内容」を指定してアクセスします。どの場所にアクセスしてその情報を拾ってきたかは重要ではありません。

例えば、1冊の本を買うとします。購入場所は、

  • Amazon
  • 楽天
  • 近所の書店
  • 都心にある書店

などさまざまなケースが考えられますが、どこで入手しても同じ内容の本を購入できます。つまり、本の入手先(場所)が異なっても、まったく同じ本(コンテンツ)を得られるわけです。

インターネットの情報も同様に考えられます。同一の情報内容であれば「どこのサーバーか?どのURLか?」などは関係ありません。

このように「場所」ではなく、情報の「内容」自体を指定してアクセスする仕組みがコンテンツ指向型の特徴です。

また、中央集権的なロケーション指向型に対して、コンテンツ指向型はネットワーク上のノードが分散してデータを管理しているため、分散型プロトコルと呼ばれます。

コンテンツ指向型であるIPFSのメリット4つ

コンテンツ指向型の特徴が理解できたところで、IPFSのメリットを確認していきましょう。

以下の4つです。

  1. 障害に耐性がある(耐障害性)
  2. 改ざんされにくい(耐改ざん性)
  3. 1つのサーバーにかかる負荷を分散できる(負荷分散)
  4. 検閲に耐性がある(耐検閲性)

それぞれ順番に解説します。

1.障害に耐性がある(耐障害性)

1つ目のメリットは障害に耐性があることです。

IPFSでは、データのある場所を指定しません。そのため、オリジナルのサーバーにアクセスできない場合でも、他の場所から同じ内容のデータを取得できます。

2.改ざんされにくい(耐改ざん性)

2つ目のメリットは改ざんに耐性があることです。

IPFSでは、ハッシュ値をキーとしてアクセスする方法を採用しています。

そのためデータが改ざんされていた場合、まったく異なるハッシュ値が得られるため、改ざんにかんたんに気づくことが可能です。強固なセキュリティ体制が構築されているといえるでしょう。

3.サーバーにかかる負荷を分散できる(負荷分散)

3つ目のメリットは、サーバーへの負担を分散できることです。

複数のサーバーからデータ取得可能な場合、より近いサーバーから取得します。そのため、1つのサーバーに負荷が集中するのを防ぐことが可能です。

4.検閲に耐性がある(耐検閲性)

4つ目のメリットは検閲に耐性があることです。

複数のサーバーがデータを分散して管理しています。仮にどこか1つのサーバーにアクセス制限がかかっても、別のサーバーにアクセスし、まったく同じ情報を取得することが可能です。

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