イールドファーミングとは?特徴やリスク・利用できるサービスを紹介
イールドファーミングとは?
DEX(分散型取引所)に暗号資産(仮想通貨)を預けて、通貨の流動性を提供する事をイールドファーミングと呼びます。
通貨を預けたユーザーを流動性提供者と呼び、DEX(分散型取引所)が発行するガバナンストークンを報酬として受け取れます。
Coincheck(コインチェック)やBinance(バイナンス)は運営会社が通貨を管理していますが、DEX(分散型取引所)には特定の管理者がいません。
多くの取引所は、AMM(自動マーケットメイカー)というシステムを使い、通貨の貸し借りを管理しています。
取引所を管理するコストが抑えられる一方、通貨を預けるユーザーが少ないと、貸し出す通貨が足りなくなるという問題がありました。
この問題を解決するために、暗号資産(仮想通貨)を預けた流動性提供者には、報酬としてガバナンストークンを与える仕組みをとっています。
イールドファーミングがよくわかる特徴
イールドファーミングの特徴をまとめました。
- 利回りが高い
- ガバナンストークンを獲得できる
詳しく解説します。
利回りが高い
最大の特徴は、他の金融商品に比べて利回りが高いことです。
預ける通貨によりますが、価格変動が大きい通貨の場合は、年間の利回りが100%を超えることもあります。
他の金融商品と比較した表はこちらです。
金融商品 | 利回りの目安 |
---|---|
イールドファーミング | 数十~数百% |
銀行の定期預金 | 0.002% |
国内企業の株式投資 | 約2% |
アメリカ企業の株式投資 | 約5% |
株式投資の平均利回りが2〜5%に対して、10%を超えるイールドファーミングの利回りは圧倒的に高いです。
ガバナンストークンを獲得できる
暗号資産(仮想通貨)を預けたユーザーは、DEX(分散型取引所)が発行するガバナンストークンを獲得できます。
例えばUniswap(ユニスワップ)という取引所に通貨を預けると、Uniswap(UNI)が受け取れます。
Uniswap(UNI)はガバナンストークンなので、多く保有することでUniswap(ユニスワップ)の運営方針に自分の意見を反映できます。
また、Uniswap(UNI)は多くの取引所に上場しており、売却して利益を得ることも可能です。
報酬として獲得できる通貨は、DEX(分散型取引所)が発行するガバナンストークンだけということには注意してください。
Uniswap(ユニスワップ)に預けた通貨の種類にかかわらず、受け取れる通貨はUniswap(UNI)です。
イールドファーミングのリスクを解説
利用時に考えられるリスクは、以下の通りです。
- 価格変動リスク
- ユーザーサポートがない
詳しく解説します。
価格変動リスク
DEX(分散型取引所)に預ける通貨は暗号資産(仮想通貨)なので、常に価格は変動します。
通貨の価格が上昇している場合は、利益を得るために通貨を売却することは簡単です。
しかし、通貨の価格が下落している場合、売却をしようとしても購入者が現れない可能性もあります。
預けた通貨を売却できないまま、価格が大きく下がり続けるリスクには注意してください。
ユーザーサポートがない
特定の管理者がいないDEX(分散型取引所)は、トラブルが起きたときのユーザーサポートがありません。
すべての資産を自分で管理する必要があります。
預けた通貨や取引所がハッキングの被害にあった場合も、保証される可能性は低いでしょう。
利用時の本人確認が不要で、ウォレットを接続するだけで取引ができるメリットがありますが、きちんと仕組みを理解しておく必要があります。
イールドファーミングが利用できるサービス
イールドファーミングを利用できる、代表的なプラットフォームは以下の通りです。
- Uniswap(ユニスワップ)
- Compound(コンパウンド)
- Curve finance(カーブファイナンス)
詳しく解説します。
Uniswap(ユニスワップ)
Uniswap(ユニスワップ)は、2018年11月にサービスを開始したDEX(分散型取引所)です。
大きな特徴は、通貨を上場させるための審査がなく、すべての通貨を取り扱っていることです。
先程も紹介しましたが、イールドファーミングを利用してガバナンストークンのUniswap(UNI)を獲得できます。
現在の価格は1UNI=870円で、時価総額ランキングでも15位という人気の通貨です(2022年11月現在)
Uniswap(ユニスワップ)の詳しい解説は、以下の記事を参考にしてください。
Binanceのように一般的な取引所は中央集権的な一企業が運営しているケースが多いですが、分散型取引所(DEX)にはそういった特定の管理者が存在していません。
管理者がいないと、そもそも仮想通貨の交換などができないように思えますが、分散型取引所ではある一定の条件下で自動的に取引が成立する「スマートコントラクト」という技術が使用されています。
また、Uniswap(ユニスワップ)はオーダーブックを利用して仮想通貨の売買を行うのではなく、流動性プールという2種類以上のコインが貯められたプールを使用してスワップを行う、AMM(自動マーケットメーカー)と呼ばれる取引形式を採用していることも特徴の一つでしょう。
Compound(コンパウンド)
Compound(コンパウンド)は、イーサリアムチェーン上で運営しているDEX(分散型取引所)です。
2021年にはDeFi(分散型金融)ブームが起こり、世界中の投資家が利用するサービスとなりました。
Compound(コンパウンド)は、異なるブロックチェーンとの相互運用ができるサービスがあり、ガス代(手数料)を削減できます。
詳しい使い方は以下の記事で解説しています。
数あるレンディングプラットフォームの中でも、最も有名なプロジェクトにイーサリアムブロックチェーン上で構築されているCompound(コンパウンド)が挙げられるでしょう。
この記事では、Compound(コンパウンド)の仕組みや特徴、利用できる機能・サービスなどを詳しくご紹介していきます。
また、Compound(コンパウンド)の今後の動向・展開や、実際に利用する手順などをスクリーンショットとあわせて解説していくので、興味のある方はぜひ最後まで参考にしてみてください。
Curve finance(カーブファイナンス)
Curve finance(カーブファイナンス)は、2020年にサービスを開始しました。
通貨を預けると、ガバナンストークンのCurve DAO Token(CRV)を獲得できます。
大きな特徴は、ステーブルコインのスワップ(交換)に特化していることです。
ステーブルコインはドルなどの法定通貨と価格が連動しており、他の暗号資産(仮想通貨)に比べて、価格変動のリスクを抑えています。
Curve finance(カーブファイナンス)は、以下の記事で詳しく解説しています。
実際、USDTやUSDCといった主要ステーブルコインは時価総額を大きく伸ばしており、今では仮想通貨取引において必要不可欠なものと言えるでしょう。
そんなステーブルコインの取引に特化しているDEX(分散型取引所)として有名なのがCurve finance(カーブファイナンス)であり、数多くのユーザーを獲得している人気のDeFiプロトコルです。
この記事では、そんなCurve finance(カーブファイナンス)の特徴や仕組み、今後の見通し・予想などを詳しくご紹介していくので、気になる方はぜひ最後まで参考にしてみてください。
ぜひ参考にしてください。
イールドファーミングのまとめ
イールドファーミングの特徴やリスク、利用できるサービスを紹介しました。
保有している通貨を売却せずに、利益が獲得できることは大きなメリットです。
一方、すべての資産を自身で管理する必要があるので、手間と時間がかかります。
利用している取引所の最新情報を確認し、リスクを抑えた運用を心がけてください。
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