パレットトークンとは?特徴や今後の見通し・将来性を徹底解説
パレットトークン(Palette/PLT)とは?NFTにフォーカスした国産仮想通貨
名前とティッカー | Palette(PLT) |
価格(9月30日時点) | 約16円 |
時価総額(9月30日時点) | 約60億円 |
ブロックチェーン | イーサリアム、パレットチェーン |
公式サイト | HashPaletteへ |
パレットトークン(Palette/PLT)は、NFTに焦点を当てたブロックチェーンであるパレットチェーンや、関連のエコシステムで利用されるトークンです。
パレットは独自のブロックチェーンを持っているものの、パレットトークンの発行はイーサリアムでも行われ、規格はERC20となっています。
(ERC20は、イーサリアム上のトークンの規格)
しかし、パレットが持つ独自チェーンである「パレットチェーン」にもブリッジ可能です。
また、パレットトークンとパレット上で発行されたNFTはイーサリアムを含めた複数のチェーンとの互換性を持ちます。
開発企業が「HashPalette」という日本企業ということもあって、国内を中心に注目を集めつつあります。
(以下、便宜上パレットのプラットフォームの総称を、パレットトークンで記載)
パレットトークン(Palette/PLT)の6つの特徴
これから、パレットトークンの特徴について、以下の観点から解説していきます。
- NFTにフォーカスしたプロジェクト
- NFTマーケットプレイスの展開
- 利用者のガス代不要
- プライベートチェーンである
- ガバナンスへの参加
- 日本人向けのプラットフォーム
パレットトークンの特別なポイントをチェックしていきましょう。
NFTにフォーカスしたプロジェクト
パレットトークンではプロジェクト全体で、NFTとその周辺の開発にフォーカスしています。
現状のNFTは、以下のようなブロックチェーンの利用に伴うデメリットが発生しており、そのようなデメリットを解決しようとしているのが、パレットトークンです。
- ガス代の不安定さ
- ガス代を元にしたユーザー体験の低下
- 周辺プラットフォームの未熟さ
上記のような課題を解決することで、IP(知的財産など)を保有するコンテンツホルダーが持つ作品・キャラクターなどをNFT化していこうという狙いがあります。
特に、日本には魅力的なIPを持つ企業が多いですから、国産プロジェクトであるパレットトークンは、そういった企業にアプローチしやすいといった面も挙げられるでしょう。
NFTマーケットプレイスも展開している
前述の通り、NFTにフォーカスしていることから、パレットトークンでは「PLT Place」というNFTマーケットプレイスも展開されています。
NFTマーケットプレイスとは、NFTを売買可能なプラットフォームのことで、NFTのフリマアプリやオークションサイトに当たります。
パレットトークンが提供するPLT Placeが存在することで、コンテンツホルダーはNFT化したコンテンツをシームレスに販売することが可能です。
利用者(エンドユーザー)のガス代不要
パレットトークンのPLT Placeでは、ガス代が必要ありません。
通常、NFTを扱う際には、管理や転送などに伴ってガス代が必要です。
(ガス代とは、ブロックチェーンのシステムに支払う手数料)
ガス代の存在は、仮想通貨やNFTをはじめて利用する方にとって大きな障害となります。
この障害を取り除くために、利用者のPLT Placeの利用などに伴うガス代の負担が不要な仕様になっています。
ただし、コンテンツホルダーがNFTのコントラクトとNFTを発行する際には、ガス代が必要です。
パレットトークンは「どんな方でも、気軽に利用できるチェーン」を目指しているといえるでしょう。
プライベートチェーンであり限定的なノード数
パレットトークンでは、独自のブロックチェーンとして「パレットチェーン(Palette Chain)」が展開されており、パレットチェーンは「プライベートチェーン」にあたります。
プライベートチェーンとは、一部の組織・企業のみがノードとして参加でき、管理するブロックチェーンのことです。
ビットコイン・イーサリアムでは、ノードは自由に参加可能なので、そういったブロックチェーンとは少し特性が異なります。
パレットチェーン上では、パレットトークンやNFTを扱うのはもちろん、チェーン上のアプリなど周辺のサービスが開発可能です。
また、JPモルガンによって開発され、Consensysによって買収された「Quorum」というプラットフォームを用いて、パレットチェーンは開発されています。
(Consensysは、MetaMaskなどを開発する大手ブロックチェーン企業)
そのため、パレットチェーンの基礎的技術はQuorumが元になっています。
プライベートチェーンでありながらガバナンスに関与可能
プライベートチェーンは、どうしても中央集権的な体制になりがちです。(必ずしもデメリットではないものの)
そのような点を少しでも改善しようと、パレットチェーンでは「一部のノードにトークンを委任」可能な設計が行われています。
具体的には、パレットトークンの保有者は各ノードを評価し、任意でパレットトークンを委任し、報酬を受け取ることができます。
パレットトークンの保有者は、各ノードの監査役に近い存在として、ブロックチェーンの運用に関わることが可能です。
全体的に日本人向け・日本人が利用しやすい
パレットトークンは全体的に、日本人向け・日本人が利用しやすい環境が整っています。
まず、プロジェクトの内容を説明するWP(ホワイトペーパー)が、日本語で公開されており、日本人が気軽にパレットトークンの概要を確認できるようになっています。
また、PLT Placeも日本語対応しており、パレットトークンを活用して構築されたプロジェクトも、日本発 or 日本語対応しているものが多いです。
パレットトークンのプロジェクト全体で「仮想通貨に詳しくなく、英語がわからない」といった方でも、利用できる環境が整っていると言えるでしょう。
仮想通貨の代表的なプロジェクトは、海外発のものが多く、言語対応は英語のみのケースが多いので、日本市場に対して大きなアドバンテージになるかもしれません。
パレットトークン(Palette/PLT)の価格推移
パレットトークンは、取引所に公開されてから日が経っていないため、それほど過去のデータがありません。
その範囲では、40円代から10円代間を推移していると言えるでしょう。
パレットトークンの利用者自体は、Palettescanのアドレス推移を参考にすると、増加傾向にあると言えます。
(Palettescanは、パレットチェーンの情報を閲覧可能なサイト)
全体的に、8月以降は1日あたり30〜100程度のアドレスが増加している状況です。
利用者が増加することにより、エコシステムが成長することで、今後の価格変動などに影響していくかもしれません。
(ただし、アドレスの増加数は必ずしも、利用者の増加を意味しないため注意が必要です)
パレットトークン(Palette/PLT)の利用例(TokenomicsとUtility)
これから、パレットトークンの利用例・ユースケース(TokenomicsやUtility)について、以下の観点から解説していきます。
- ノードやブロックチェーンに対する支払い
- NFTの購入
- サブスクへの支払い
また、前提として、パレットトークンでは最終的に以下のような割合で、トークンが配布されることが決定しています。
価格などへの影響を考慮し、パレットトークンは以下のように徐々に市場へ供給されます。
上記を押さえた上で、パレットトークンの利用例などをチェックしていきましょう。
ノードやブロックチェーンへの用途
パレットチェーン上で発生した各取引を処理・検証するノードへの支払いとして、パレットトークンは用いられます。
また、ノードへ委任する際の資金としても、パレットトークンは用いられます。
全体的に「ブロックチェーンを運用・管理」するに伴って発生する用途であり、各仮想通貨と大きな違いはないでしょう。
NFT周りの用途
パレットトークンでは、NFTの利用に伴って以下のような利用例・ユーティリティを想定しています。
- NFTの購入
- NFTのへの権利付与
パレットトークンはNFTに焦点を当てていることから、重要な用途であると言えるでしょう。
サブスクへの支払い
パレットトークンでは、前述したとおりチェーン上に「アプリ」が開発できます。
そして、各アプリ上でサブスク(サブスクリプション)の決済が可能です。
というのも、パレットトークンのプラットフォームでは、開発サイドが簡単にサブスクのサービスを構築できるようになっています。
そして、構築されたサブスクに対して、その利用者がパレットトークンを用いて支払いができます。
パレットトークン(Palette/PLT)の今後・将来性について
これまで、パレットトークンの概要や特徴について解説してきました。
最後に、パレットトークンの今後や将来性を分けるポイントについて、以下の観点から解説していきます。
- IPを持つコンテンツホルダーを呼び込めるか
- パレットチェーン上の開発は行われるか
- 競合との競争に勝てるか
パレットトークンのこれからについて、チェックしていきましょう。
IPを持つコンテンツホルダーを呼び込めるか
パレットトークンは、NFTに焦点を当てたプロジェクトです。
NFTは、コンテンツホルダー・クリエーターが存在することで、はじめて意味を持つため、そういった層を如何に呼び込めるかによって、大きく将来性が変わるでしょう。
この点は、国産のプロジェクトであるパレットトークンのアドバンテージを活かして、国内の著名なIPを持つコンテンツホルダーを呼び込めると、大きな可能性が出てくるかもしれません。
パレットチェーンを用いた開発が行われるか
パレットトークンのブロックチェーンでは、アプリの開発が可能です。
NFTの購入・転送といった用途のみでは利用範囲が限られ、価格にもネガティブな影響を与えてくる可能性が高いでしょう。
イーサリアムなど、スマートコントラクトを実装した仮想通貨ではチェーン上で開発されたサービスやアプリの利用に伴い発生するガス代が、大きな需要となっています。
そのため、パレットトークンについても、ブロックチェーンを活用したアプリの開発が将来性を分ける可能性があるでしょう。
パレットトークンのブロックチェーンを利用したアプリなどが開発され、利用者が増加することで、ガス代の支払いなどにパレットトークンが用いられる可能性が高くなり、需要に繋がります。
前述したようなサブスクサービスなどが活発的に利用されるようになると、パレットトークンがプラットフォームとして発展していく可能性があります。
競合との競争に勝てるか
パレットトークンのようなプロジェクトが存在しない訳ではなく、複数の競合が見られます。
その顕著な例として、日本企業なども積極的に参画している「Oasys」などが挙げられるでしょう。
Oasysは、開発メンバーに日本人が多く、バリデータにSEGA・GREE・バンダイナムコ研究所など、著名なIPを持つ企業が見られる注目のブロックチェーンの1つです。
Oasysはゲームに特化したブロックチェーンであり、パレットトークンと微妙に焦点は異なるものの、潜在的な競争相手となる可能性が高いでしょう。
また、Oasysに限らず、類似のプロジェクトが今後登場してくる可能性もあるので、そういった競争にパレットトークンを勝ち抜いていけるのか?といった動向は、チェックしていく必要があります。
パレットトークン(Palette/PLT)についてまとめ
この記事では、パレットトークンについて解説しました。
パレットトークンはNFTにフォーカスしており、仮想通貨では珍しい日本発のプロジェクトです。
独自の仕組み・機能なども少なくないため、今後価格やブロックチェーンの利用状況(ウォレットの増加数・トランザクションの量など)、周辺開発動向などを、チェックしていきたいプロジェクトであると言えるでしょう。
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